その7
その先の牡奴隷達は皆傷付いた体をかばいながら横になっていた。中には泣いている者もいた。 緊張が解れると今日いろいろなところで痛めつけられた傷が急に痛み出してきて声をあげた。 「うう。痛い・・」 すると、横にいた511号が私に話しかけてきた。 「監視カメラがありますから私の方は向かずに小さな声で話して下さい。できたら私の檻の方を頭にして寝転がって下さい」 私は言われた通り彼の方を頭にして仰向けになった。 「大丈夫ですか?」 「ええ・・ありがとうございます。なんとか・・・」 「傷も痛みも明日にはなくなりますよ。それもあの悪魔の薬、MAM(牡奴隷順応薬)のおかげで・・・これを作った女が恨めしい。苦しみが一生続くんだから」 「ええ。そうですね。ここには長いんですか?」 「そろそろ3ヶ月ないなるかな、所外実習も終ったので出所も近いですよきっと」 「3ヶ月・・そんなに・・」 「期間は決まってないんですよ、調教女師様が修了印を押してくれて。所外実習で合格点をもらえれば直ぐに出所できるんです」
「だからここには、ただ恋人を殴っただけの者や、痴漢をした者、交通事故で女性に怪我を負わせた者など・・本当は終身牡奴隷にならなくていい者がたくさん陥れられているんですよ。それに牡奴隷は高く売れますから商売にもなっているんです」 「・・・・あなたは?いったい何をしてここへ?」 「・・・私は女子高の教師でした・・・そこで陸上部の監督をしていたのですが、練習中に生徒が一人急性心不全で亡くなってしまって・・・私の責任という事で3ヶ月の牡奴隷刑になりました」 「3ヶ月?」 「そうです、3ヶ月我慢すればまた元の生活に戻れる・・そう思っていましたが・・・。私はその亡くなった生徒の母親に牡奴隷として仕える事になったのです。彼女は37歳のシングルマザーで娘を殺した責任が全て私にあると思っていてひどく恨んでいました。そこで彼女が私に与えたものは想像を絶する屈辱と苦痛でした。亡くなった生徒の姉と二人で私を徹底的に虐め抜いたのです」 「・・・」 「もちろん有期刑ですから順応剤など打たれていません。毎日傷だらけで彼女達に許しを請うていました・・・失神するまでの鞭打ち、焼き鏝による皮膚焼き、電気ショックなど・・・拷問ともいえる苦しみで毎日泣かされていました。でもそれは彼女達の怒りを受けているから仕方ないと思っていたのですが、2ヶ月経過したある日、女御主人様である生徒の母親が生徒の姉と口論していて私に対してその姉を叩くように命じたのです。もちろん女御主人様の御命令は絶対のことですがやはり躊躇いました。すると彼女は私に反抗罪でまた告訴すると言い出したので私はその姉を叩きました・・・・そしてそれが彼女達の罠だったと気付いた時には遅かったのです」 そして彼の話は続いた、その様子は全てビデオに撮られていて彼が彼女に乱暴した事実だけが残り直ぐに捕まって終身牡奴隷刑が言い渡されたと。彼は話ながら悔しさで打ち震えていた。全てを諦めて牡奴隷になる道しか彼には残されていなかったのだ。一度牡奴隷刑になった者は終身牡奴隷刑になるのを覚悟しなければならないようだ。しかし自分は既に終身牡奴隷刑すでにその心配もないかなどと考えていた。 ---------------------------<511号のお話し・・・所外実習>---------------------------- 終身牡奴隷刑が確定して、牡奴隷順応薬、自殺防止剤などを打たれ改めて私(511号)は自分の運命を悟りました。もはや牡奴隷として一生いきていくしかないと・・・ 調教女師様に御女性様に対しての言葉使いや崇拝の念を叩き込まれだんだんと自分が人間ではないと思うようになってきました。 洗脳というよりも自らもっていたものを呼び起こされたといってもいいかもしれません。つまり私はもともと牡奴隷であって今まで人間として間違って生きていたのではないかとさえ思えるようになるのです。この強制所はそんな場所なのです。 2ヶ月あまりで所内での調教を終えると私は調教女師様から所外実習の勤めを言い渡された。そしてその場所を聞いて私は目の前が真っ暗になった。それは最近まで勤めていた女子高だったのだ。 普通なら一般の家庭や一人暮らしの御女性様の下でテスト使用されるのであるが学校という場所で大勢の御女性様に使用されるのである。 「お、お願いでございます。調教女師様・・どうかそれだけはご勘弁下さいませ」 私は20歳そこそこの若い調教女師様の前に這いつくばって何度も頭を下げてお願いをした。 「ふふ、511号。お前に何かいう資格があるとでも思ってるの?それにお前は望まれてそこへ行くのよ。ありがたく思いなさいよ!」 ・・望まれて・・いったい誰が・・・・私は頭の中でいろいろ考えた。厳しくあたった生徒も一人、二人ではないし、後輩の女性教師にもいろいろ指導してイヤな思いをさせたりもした・・・考えればきりがないほどであった。 しかもこの女尊男卑の世界では教師が男性というだけでよく思っていない生徒が多かったのだ。 「明日、朝一で運んでいくからね。1週間しっかり仕えるんだよ511号。落第点など貰ったらただじゃおかないからね!」 「はい・・・調教女師様・・・・ありがとうございます・・・」 所外実習での牡奴隷の点数が悪いと担当調教女師様の査定に響くので、その際の罰は考えただけで震えがくるものだった。
私は校門の入り口から少し入ったところで入り口に向って正座させられた。そしてその上から円柱のようなプラスチックケースを被されすっぽりと体が収まった。丁度頭だけが出ている具合だ。 さらに首の周りにはビニール傘を反対にしたような物を巻きつけられて固定された。これで円柱の上がおわん型になってそこから顔だけが出ている状態になった。 「よし、これでいいわ。お前、全校生徒にしっかり挨拶するんだよ。これ読んでご覧!」 彼女が用意したプラカードにはこう書いてあった。 「本日よりこの学校で使用する卑しい牡奴隷です。登校時に必ずこの虫けらに唾を吐きかけて蔑むように!」 なんということだ500人以上いる女子生徒全てに唾を浴びせられるなんて・・・・ 「いいこと511号。唾を吐きかけてもらったら必ず、”ありがとうございますお嬢様”と御礼を言うのよ!」 |
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