第3章 牡奴隷教育 その1


 
 隣の檻の511号の身の上話というか、牡奴隷転落そして女性達に嬲られるシーンを考えただけで恐ろしいと思った。
そして、この理不尽な状況こそ自分が置かれた現実だという事を認めざるを得なかった。
 511号の嬲られ話はこの後も延々と続くのだが、今日1日のあまりの出来事に疲れを感じ、いつのまにか眠ってしまった。
寝ている間だけは自分が牡奴隷に転落し、強制所の畜舎の檻に入れられている事など忘れていた。
 しかし隣の511号の呼び声で目を覚ました時には、残酷な現実に引き戻されていた。
「早く檻の前で土下座しないと!」
 飛び起きて辺りを見ると、檻に入れられていた牡奴隷達は皆、檻の前面で頭を床に付け土下座をしていた。もちろん隣の511号もである。
 すぐさま、それを真似て私も土下座をする。しかし何故誰もいないのに土下座をしなければならないのだろうと納得できなかった。すると小声で隣から・・
「もうすぐ、調教女師様がエサを持ってみえられます。粗相のないようにして下さい。なにしろ奴隷食は1日1度しか与えられませんので、ご機嫌を損ねないように・・・」
「誰もいないのに何故、土下座を・・」
「私たち牡奴隷にとっては、これが基本姿勢ですから・・・・それに、いつ調教女師様達がお見えになるか、分りませんから30分前から土下座でお待ちするのです・・・・それから奴隷食は・・」
と言いかけたところでドアが開いた。
 2人の女性が入ってきた。おそらく調教女師様なのだろう、普段着で手にはボールを持っていた。
 それぞれ担当の牡奴隷の檻の前に立ち、牡奴隷の番号を呼ぶ。
「054号!」
「はい。調教女師様。この卑しく汚らしい姿をご覧戴き、ありがとうございます。そして本日も牡奴隷として高貴な調教女師様の御足下に跪かせて戴く事をお許し下さいませ」
「今日もたっぷりと調教するから覚悟しな!」
「はい・・調教女師様」
「よし、エサだ!」
 何人かの調教女師様が入れ替わり現れて、牡奴隷達の挨拶を受けてエサを与える・・・これがこの強制所の儀式のようなものになっていて、調教女師様と牡奴隷の身分の違いを毎朝、頭に叩きこむのが目的なのだろうと思った。
 エサを与えられた牡奴隷は檻の顔出し用のスペースから顔を出し、ボールに入ったエサを家畜のように口だけを使ってガツガツと貪り食っていた。それはもはや人間の姿とは感じられなかった。
そして、私の担当調教女師様の加奈様が入ってきた。
「207号!」
「はい・・調教女師様。ほ・・本日も・・・あ・・ありがとうございます。い・・一生懸命・・・やりますので・・・・・お願いします」
 精一杯の言葉だった。
「207号、そんな言葉でエサが貰えると思ってるの?お前は何、自分の身分をよ〜く考えて、もう一度挨拶するのよ。私が気に入るようにね。不合格ならエサ抜きよ!」
「は・・・はい・・・・」
私は真剣に考え他の檻の牡奴隷達の言葉を応用して言葉を一生懸命組み立てた。
「調教女師様・・・わたくしめのような家畜以下の汚い牡奴隷をお相手して下さり・・・誠に・・・ありがとうございます。1日も早く牡奴隷としての礼儀作法を身につけますので・・・どうか・・・厳しくお躾下さいますよう・・・お願い・・・申し上げます・・・」
「ふん、どうせ言葉だけだろうけど、まあいいわ。今日は特別にお目こぼししてやるわ。さあお食べ!家畜以下の牡奴隷!!」
 私の目の前にボールが置かれた。私は頭を上げて、檻の外に頭を出してそのボールを覗いた。
「ああっ!・・これは・・・・」
私は心の中で絶叫した。そのボールに入っているものは、黄色い水と黄土色の固体・・・・どう見ても人間の排泄物にしか見えないものだった。
「ふふ、何してるの、早く食べなさいよ。これが奴隷食よ、これから死ぬまでお前が口に出来るのはこの奴隷食だけよ、よ〜く味わってお食べなさいよ」
「ううう・・・・」
私はどうしても。その物体に口をつける気にはなれなかった。
「どうしたのよ、お前達、牡奴隷には相応しい食べ物しゃないの、家畜以下って事はブタ以下って事よねぇ。ブタでさえ喜んで食べるんだからお前達牡奴隷にはもったいないエサよね、あはは・・・」
「うう〜・・」
あまりの仕打ちに、私は思わず涙ぐんだ。
 私だけがこのような目に合わされているのかと思い、ふと隣を見ると511号が同じ物をガツガツと食べていた。
「ほーら、初めてだから今日は特別に味付けしてあげようね」
 加奈様はそう言って私のエサに唾を落とした。
「ふふ・・御礼は?牡奴隷!」
「は・・・はい・・・調教女師様・・・ありがたき幸せでございます・・・」
「そうよ、お前なんかには本当にもったいない程の贈り物よ、ほらさっさと食べるのよ!」
 吐き気を催しながらも、観念してボールに顔を近づけた・・予想していた臭気はほとんどなく、舌で少し舐めてみる・・
「ううっ!」
 何ともいえない刺激が私の口を襲う・・
そして顔を離そうとした瞬間、私の頭を加奈様が踏みつけたのだった。
「うげっ!」
顔ごとべっとりとその入れ物に漬けられてしまったのだった。
「うげぇ〜・・・」
口の中に入るその味が耐え切れず、咳込む私の頭をさらに踏みつける加奈様。
「ほらほら、手伝ってやってるんだから、しっかり食べなさいよ。このエサには牡奴隷に必要な1日分の栄養素や水分が全て含まれているんだからね」
「うぐぐ・・」
 涙を浮かべながら、なんとか口に押し込んでいく・・・食べているうちに気が付いたのだが、臭気がない・・・これは本物ではないのかも・・・・そういえば、先ほど511号が言いかけた奴隷食は、という言葉は本物ではないという事だったのではないだろうか・・・・
そう思った瞬間、それを口にする事がそれほど苦にはならなくなった。
「こいうものを食べると、自分が牡奴隷だって言う事を実感できるでしょう。この奴隷食はそういうモノなのよ。くくく・・・」
「・・・」
「あら、ようやく分ったようね。つまらないわね。でもこれは味も食感も本物そっくりに作られてるのよ、ただ私達が不快なんんで匂いだけは抑えてあるの。もちろんキツイ匂いのものもあるのよ。何を食べさせるかは女御主人様次第ね。ただ、これを食べ続けていれば、本物を混ぜたり、出したりしてもいっこうに気が付かなくなるし、汚れた便器も喜んで舐めるようになるからね、まさにブタ以下の生き物としてね。あはは・・・」
 私は生きるために必死にそれを食べた。自分が牡奴隷である事を認めた瞬間でもあった。
 エサ入れが綺麗になるまで舐め上げて顔をあげると。
「207号、その顔はどうするの。まだエサがたくさんついてるわよ。自分の舌では舐めきれないんじゃないの?」
「はい・・・・」
「おい、隣の牡奴隷!。こいつの顔を舐めておやり!」
511号に向って命じたのだった。彼は躊躇せず私の檻に顔を向けて、近づいた私の顔を舐めたのだった。
「あはは・・なんて醜い姿なのかしらね、あはは・・・」
 数人の調教女師様達はそれを見て嘲り笑っていた。
「さあ、207号、今日から牡奴隷としての教育をみっちりと叩き込んでやるからね。お前達C錬の牡奴隷達は特別に厳しくする事が認められてるからねぇ、たっぷりと楽しませてもらうわよ、207号!」
「は・・はい・・・加奈様・・・精一杯・・お仕えします・・」
 檻から出され鎖を付けられて、犬のように引かれながら部屋を出た。
「調教室に行く前に寄る所があるの、お前も来なさい!」
「はい・・加奈様・・・」
「バスッ!」
顔を蹴られてて、その場にひっくり返る私。
「いいかい、部屋を出た瞬間から私の事は女御主人様と御呼び!ここではそういう規則なんだよ!」
私はすぐさま、彼女の足下土下座して詫びる。
「も、申し訳ございません・・女御主人様」
昨日までとは全く変わった自分に自分でも驚いていた。
「ふふ・・・」
その従順な姿に彼女も満足したようだった。
 少し歩いて階を下がった所に、その場所はあった。懲罰室と書かれた部屋が並んでいた。
 そこからは普段は聞くことができないような、絶叫とも泣き声とも聞こえるような呻き声があちこちから聞こえていた。
「3号室。ここだわ」
 加奈様がその部屋を開けて入り、私もそれに続いた。
 中には拷問器具と思われるようなおぞましい機械と私達が居た檻とは比べ物にならないくらいみすぼらしい檻があった。
 そしてその中に居たのは昨日、廊下で廊下で加奈様に粗相をし680号だった。その傷だらけの姿は見るに耐えないようなもので顔すら変形するほどのすさまじいものだった。
 そしてその檻の前にいるニーハイソックスを履いた女性こそ18歳の最年少調教女師様の成美様だった。
「あ、加奈先輩、おはようございます。昨日はうちのクズ奴隷が粗相をして御迷惑をかけたみたいで・・昨日から罰を与えてやってるので先輩にも見てらいたくて」
 後ろ手に拘束され、胸鎖や腰枷などで締め付けられて、痣や血が体中を覆う惨めな姿の680号は加奈様の姿を見るとボロボロと涙を流し、必死に許しを請う。
 「加奈様・・どうか・・どうか・この出来損ないの牡奴隷の失礼をお許し下さいませ〜・・・心から・・・心から反省させて戴いております・・・・虫けらよりも劣るこの牡奴隷めに何卒罰を・・罰をお与え下さいませ〜」
「そうねえ、罰をねえ・・・・・成美ちゃんに任せるわ。どれだけ反省したかをランチの時にでも聞かせてもらうわ。ね、成美ちゃん」
「分りました、加奈先輩。たっぷりと反省させます」
「ああ・・うぅぅ〜」
その言葉を聞いて680号は号泣した。この成美様という調教女師様はよほど怖いお方なのだろうと思い、私は地面に這いつくばって話しを聞いていた。
「680号、お前は今日はエサ抜きよ」
檻の前に奴隷食を溢しそれを靴で踏みつけて、その靴底を檻に近づけながら・・
「ほーら、マヌケ。どうだ食べたいか?ほら舌を出してみな!くくく・・・欲しいか?ブタ!あはは・・・」
「お願いです・・・女御主人様・・どうか・・どうか  お慈悲を〜うううう〜・・・・」
「エサ抜きの調教がどれだけ辛いか。お前は分ってるものね?くくく・・・そうだわ、私が朝食を取る間、奴隷イスに入れてあげるわ。電気ショックは最高レベルにしてあげる。せいぜい泣き叫んで、私を楽しませなさい!」
「あうぅぅ・・・・お許しを〜・・・女御主人様!」
18歳の調教女師様が40代の牡奴隷を嬲る姿を目の前で見て、私はなぜか震えが来た。女性の本来の残忍さを知る事に抵抗があったのかもしれない。
豹変する鬼女の男嬲
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