長編マゾ小説 もう一つの次元で

第4章 所外実習

その1

 短ければ2週間で終えることのできる所内研修も、香田悦子様の評価の影響で、3週間を過ぎてもまだOKがもらえないでいた。
 わたしがこの強制所に来てから、3か月にもなろうとしている。
 その間に女性の本当の恐ろしさを身をもって知り、心の底から恐怖を感じるようになり、奴隷としての服従心がかなり植え付けられたと実感していた。

 「悦子様・・本日も高貴なお足下に跪かせて戴けること・・心より感謝申し上げます」
 「ふふ、また今日もそこで嗚咽しながらわたしに許しを請うのかしら?」
 「は・・はい・・申し訳ございません  悦子様」
 「そろそろお前の鳴き声も飽きてきたし、この辺で合格させてやろうか?」
 「あ・・ありがとうございます、ありがとうございます悦子様・・・」
 期待してなかっただけに本当に嬉しかった。心から感謝しながら、額をを床にこすりつけて御礼を言う。
 「そんなに嬉しい?私から逃れるのが?」
 「いえ。そ、そのようなことは・・・」
 「どうかもっとわたくしめをご使用下さいって言えばよかったのにねぇ?くくく・・」
 「ああ・申し訳ございません、お許し下さいませ・・」
 「でもいいわ、今日で合格させてあげる、どうせまた虐められるし」
 「ありがとうございます悦子様。ありがとうございます」
 しかし、しばらくして、悦子が言ったこの言葉の重みを知ることになるのだった
その日の午後は、わたしの最後のお勤めというのを聞きつけた女性従業員たちが多く訪れて、わたしの虐め納めをしていった。
 ヒーヒーと泣きながら許しを請う牡奴隷を、楽しそうに嬲っていく、
 そして終了時刻の5時まえごろには10人以上の女性たちが解放室に集まった。
 「牡奴隷!私たち一人一人に土下座して、使ってもらった事にお礼を言いなさいよ!」
 そう言われて、足下に土下座してお礼を言う・・・
 もちろん蹴飛ばされたり、踏みつけられたりして嘲笑される。
 「そうだわみんなでこいつの身体に乗って踏みつけてやりましょうよ」
 誰かがそう言うと、わたしを寝ころばせて、靴のまま身体に乗り始める。
 何人もの体重とヒールの食い込みで、激痛を感じたわたしは絶叫した・・・
 「ぎゃぁぁぁ〜!!!」
 「ふふふ、有難いと思いなさいよ、牡奴隷!、ほらまだ乗れるわよ!」
 「あ〜・・どうか・・お許し下さいませ〜」
 惨めな哀願は彼女達を楽しませるだけだった。
 「あはは・・牡奴隷!どう、痛い?だったらもっと泣いてみなさいよ!ほら!」
 「うぐぐ・・・・ひぃ〜!!」

 そして、所内研修は終わった。
 あとは、最後の登竜門、所外実習を残すのみだ。
 翌朝、担当調教女師の加奈様に所外実習の前のレクチャーを受ける。
 お座りなった加奈様お足下でこれからの御女性様に対する時の心得や行動をつぶさに指導される。
 何といっても卑しい身分の牡奴隷を使用してもらうという事に、心からの感謝の念を持つことが大事たということを踏みつけや蹴りをいただきながら、神妙に聞き入る。
 何度も何度も挨拶の仕方や、御礼の申し上げ方などを指導され、自らの気持ちも引き締まっていた。
 もし返品や落第点などをもらったら、どんな酷い罰を受けるかなどを聞かされ、震えがとまらなくなった。
 「そんなに怖いなら、及第点をもらうことね、分かったわね、奴隷!」
 「はい・・加奈様・・・ありがとうございます」
 
 数日後、所外実習の日が来た。
 強制所から出るのは久々である。
 牡奴隷運搬車と書いてある車は家畜などを輸送するものと似ていた。
 後ろ手枷と足枷お拘束に鼻輪を車の中の鉄棒のようなものに短い鎖でつながれた。
 不自由な姿勢で車が動き出して身体がふらつくと鼻輪が突っ張って激痛が走る。
 その車には3匹の牡奴隷が繋がれていたが、3匹とも車のゆれにヒィヒィ言っていた。
 3匹とも初めての所外自習らしく緊張して無言だった。
 牡奴隷運搬車には体格のいい黒人男性が一人と見届け人の中年女性が一人乗っていて二人で楽しそうにおしゃべりをしていた。
 運転席の後ろが強化ガラス張りになっていて、後ろの様子が確認できるようになっていた。
 ブレーキを急にかけて、牡奴隷達が激痛で喚く姿を見て爆笑している。

 30分くらい走ったところで車は止まった。
 「ええと、最初は・・田中真緒さん・・・・ああ常連の方ね・・奴隷は・・207号・・・WH207号、真ん中の奴ね。スティーブこいつを入れて!」
 わたしの番号が呼ばれて、鼻輪を外される。
 そして積んであった大きいトランクケースをスティーブと呼ばれた黒人男性が下してそれを開けた。鼻輪を中年女性に引かれて、私も車を下ろされる。
 「207号、この中へお入り!」
 「えっ!」という声をしたと同時に蹴りつけられる!
 「口答えなんてするな!クズ!」
 「はい・・・・入ります・・・」
 身体を必死に曲げて、窮屈な態勢でトランクになんとか収まると、スティーブがそのケースを乱暴に閉めて、ロックした。
 そしてそれをなれた手つきで持ち上げて運び出した。
 私の身体は不自然に折れ曲がって、息も絶え絶えの格好である。
 中で唸っていても、外にはあまり聞こえていないようだ。

 チャイムの音がかすかに聞こえる・・・
 「研修牡奴隷の配達にきました」
 「はーい」
 かすかに聞こえる、女性の声
 「こんにちは、田中真緒さんですね、またよろしくお願い致します」
 何度も来ているようで慣れたものだ。
 「これ評価シートです、また厳しい採点お願いします」
 「はい、ありがとう、それじゃあ土足のまま入って、荷物はこちらの部屋に置いて下さい」
 柔らかな口調と、すんだお声にわたしは少し安堵した。
 「じゃあ、サインをここへ」
 「はい」
 「ありがとうございます、ではよろしくお願い致します」
 
 
手際よく済ませ二人は早々と次の配達に向かったようだ。
 狭いトランクに押し込められていたわたしは、開けられるのをじっと待っていた。
 しかし、その後しばらく何の音もしない・・どこかへ行ってしまったのだろうか・・・
 空気穴はあるようだが、息苦しくなってきて、身体の関節に激痛が走り始める。
 お願いです・・・出して下さい・・・・心の中で何度も祈り続けた
 30分くらい経っただろうか、ようやくドアの音が聞こえた。
「さて、どんな下劣なオスかしら?」
 トランクが倒されて、ロックが外されて開けられた。
 すぐに出て挨拶をしようとしたが、背中にピンヒールが突き刺さり。踏みつけられた。
 「まあ、なんて薄汚いオスなのかしら?よく私の前に姿を晒せるわね!」
 容赦なく踏みつけられるてピンヒールが刺さる。
 「ああ・ありがとうございます・・高貴なお靴様に踏みつけて戴き、心より感謝申し上げます」
 わたしは教えられた通り、とにかくお礼を言う。
 「ふん、よかったわねぇ、もしここで、御礼を言わず、お許し下さいませとでも言っていたら、即座に返品してたところよ」
 「ありがとうございます。女御主人様」
 「さっさと出ておいで!」
 わたしは痛めた身体を押して、トランクから出て真緒様の御足下に土下座した。
 「本日より1週間、高貴な田中真緒様を女御主人様と崇め、奴隷としてお仕えさせて戴くことになりました、WH207号でございます。 卑しい身分ではございますが、どうかご使用下さいますようお願い申し上げます。」
 わたしはその場で這いつくばるように、身体も頭もできるだけ低くするよう努めた。
 「わたしはオスは嫌いなの、採点は厳しいわよ、覚悟なさい!」
 「はい、女御主人様・・よろしくお願い致します」
 「真緒様とお呼び!この下劣な生き物!」
 「はい、申し訳ございません・・真緒様」 
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MISTRESS LIVE Vol.14 大沢美由紀