遊戯の終り PART2 そして遂に、時は満ちた。チャイムが鳴りホームルームが終わった教室、いつもなら部活に帰宅と、潮が引くように誰もいなくなる教室に、今日は全員が残っている。ゆっくりと真希が立ち上がった。ざわめきが消え、一瞬の静寂が満ちる。勝弘には一瞥もくれずに、柔道部の斉藤とラグビー部の八木に静かに「立たせて」と命じ、教壇に上がった。
「や、やめで、そんな、リンチなんて・・・いやあああっ!」 怪力の二人は勝弘の非力な両腕を掴み軽々と教壇に引き摺り上げ、両手を絡めて真希の前に引き据える。真正面から真希が見据える。 「怖いの?」 スッとしなやかな右手を上げた。 「ヒイッ!」 ぶ、ぶたれる!恐怖に身を竦める。パシーンッ!閃光のように右手が疾り、勝弘の頬を高らかに打ち鳴らした。バスケで鍛えた強靭なリストを効かせた強烈な平手打ちの衝撃が、勝弘の全身を貫く。お、女の子に・・・ぶたれた・・・一瞬遅れて、悔しさが込み上げる。だが悔しさよりも痛さの方が遥かに支配的だった。真希が右手をゆっくりと繰り戻すと、勝弘はもう堪えることなどできなかった。 「やや、べでえええ・・・ねがい、ぶたないで・・・お願いだよおおお、い、いだいのは・・・やだよおおお・・・」 真希の貌一面に嫌悪と侮蔑が広がる。 やっぱり勝弘は・・・心底クズね。残酷な決意を固めながらも、心優しい真希が与えた最後の蜘蛛の糸が、今のビンタだった。勝弘が本当に申し訳なく思っているなら、唯花を傷つけたことを本当に後悔しているなら、私のリンチも受けるはず。痛くても耐えるはず。10発、20発・・・50発位?勝弘の顔が腫れ上がる位ビンタしてリンチするけど、そうしたら私も唯花もみんなも、納得いって赦してやれるわ。勝弘だって、女の私に引っ叩かれる恥ずかしさを一生懸命耐えた、てみんなに見直して貰えるから、少しはメンツも立つわよね。そう思ってたのに・・・何これ?たった一発のビンタで泣いちゃって痛いのいや?唯花にしたことは棚にあげて、自分がちょっと痛い目にあっただけで泣いちゃうの?信じられない、こんなクズがいるなんて!真希の美瞳が炎と燃え上がる。それも怒りに任せた紅蓮の炎ではなく、冷酷さを兼ね備えた白熱の炎、最高温度の高熱の炎を発している。唯花との約束を噛み締めていた。全ての迷いは消え去り、白い炎は真希の嗜虐心を純粋に高めていく。やっぱりこんなクズ、とことん辱めてやる・・・一生消えないトラウマ、刻み込んでやる!ずっと考えてたあの責めを味合わせてやる・・・お望みどおり、ぶたないでやるわよ。そんなものじゃ済まない目に遭わせるから。勝弘の精神、グチャグチャに踏み躙ってやるからね! 「痛いの、嫌?たった一発ビンタされただけで?私に、女の子の私にビンタされただけで、そうやって泣いちゃうんだ。」「だ、だって・・・だって・・・」 下を向いて啜り泣く勝弘を穢らわしそうに見下ろした真希は、斉藤と八木に命じた。 「ねえ、顔上げさせて。私の方向かせて、しっかり顔、押さえといて。」 二人は片手で腕を押さえ、もう片手で後頭部の髪を掴んで勝弘の顔を引き摺り起した。 「そんなにぶたれるのは嫌?いいわよ、だったらもうぶたないであげるよ。」 思いもかけない真希の言葉に、勝弘は思わず縋り付いてしまった。 「え、ほ、ほんと・・・ぶ、たないで・・・くれるの・・・」 痛いのは、痛いのは嫌!逃げたい逃げ出したい、だけど斉藤と八木二人がかりで押さえられては動けもしないし・・・勝弘は必死で真希に縋り付いた。何とか真希の慈悲を乞おうとした。ニンッ、何とも嫌らしい、卑屈な笑みを浮かべた。卑屈と惰弱を極めた穢らわしい笑み、それは勝弘の思惑と正反対の効果を発揮した。
「アヒイッ!ご、ご免なさいいいい!」
お預けを喰らった犬のように、みっともなく両手を胸の前で凍りつかせてしまう。 「しっかり顔をあげてなさい!絶対に目も閉じちゃダメよ、私に唾を吐き掛けられるところ、しっかりと見ておくのよ、分かった?・・・返事!」電流に弾かれたように飛び上がる。 「は、はひいいいっ!」 涙と唾で霞む目をこらし、真希を仰ぎ見る。真希の美瞳がじっと自分を見詰めている。爛々と輝く黒目がちの瞳、意志力に溢れた、凄まじいまでの目力が勝弘を射抜く。
目を合わせているだけで、人間としての格の違いを思い知らされてしまう。唾を吐き掛ける側の真希と、唾を吐き掛けられる側の自分。責め苛む側は真希で、打ちひしがれるのは自分。 永久に変わらない身分の差を、真希の美瞳に焼き付けられている。勝弘の目が弱々しく卑屈になり、全ての気力を失うのを、真希は当然のこととして受け入れている。憐れみなど全く感じない。 唯花を穢し泣かせた勝弘への怒りの炎は全く衰えていない。それだけではない。 自分の思うが儘に制裁を加え、狙い通り勝弘の精神を崩壊寸前まで追い込んだ達成感が真希のプライドをくすぐっている。 よおし、いいわよ勝弘、もっともっと懲らしめてあげる。一生消せないトラウマを刻み込んで、リビドー崩壊させてあげる。美唇を軽く舐めた。教室中の注目を感じる。そうね、遠くから見ただけじゃ、インパクト薄いよね、勝弘が唾吐き掛けられるところ、みんなに間近で見せてあげる。 ダンッ!鋭く一歩踏み込み唾を吐き掛けた。 ペッ!ハヒッ! よろけるように一歩下がる勝弘を追い立てる。 ダンッ!ベッ! また一歩下がる。ダンッ!ベッ! ダンッ!ベッ! 真希の唾に追い立てられ、一歩また一歩と勝弘はずり下がる。危うく転びそうになりながら教壇を降りた勝弘を、真希がツカツカと追い詰める。 廊下側一列目と二列目の間の通路に追い込んだ勝弘を真正面から睨み据え、真希は唾を浴びせた。 ダンッ!ベッ!ヒイッ! 情けない悲鳴を上げながら、鞭で追われる家畜の様に、勝弘は真希の情け容赦ない唾に追い立てられ無力に後退し続ける。 ペッ!自分の口から吐き出した唾が幾つもの矢に分かれながら勝弘の顔面へと向かっていくのを、真希はワクワクしながら見詰めている。円錐状に広がった唾が、勝弘の眉間から鼻先にかけて命中した。ピチピチャペチャッ、心地良い音とともに、勝弘の顔に新たな泡の島が幾つも浮かぶ。 アウッ・・・嗚咽が聞こえる。 絶望の声。屈辱に喘ぐ声。いい気味。思わず美唇に力が入る。救いようのないクズを辱めてやるのって、いい気持ち。ペッ!勢いよく飛んで行く自分の唾を見送る。 一直線に勢いよく飛んでいく唾が、狙い通り勝弘の右目を中心に炸裂する。 見事な勢い、見事なコントロール。生まれてこの方、他人に唾を吐き掛けたことなど一度もないのに、何で私、こんなに上手に唾を吐き掛けられるんだろう。 これも一つの・・・才能かしら?だったら・・・天賦の才、唾の才能で思いっ切り苛めてやる! 男子の列女子の列、両側に座っているクラスメートの間を、真希は唾を吐き掛けながら追い立てて行く。 勝弘の顔中、吐き掛けられた真希の唾と涙と鼻汁で、惨めにグチャグチャだ。この上ない惨めな有様を、クラスメート全員の真横でたっぷりと披露しながら追い立てられ教室中を練り歩かされていく。 惨め惨め惨め・・・あっうううっいやっ、やべで・・・もう・・・顔を背ける事も伏せることも許されない。 顔をあげしっかり目を見開かされている。唾を吐き掛ける真希の両脇に、嘲りながら指差し笑っているクラスメートが次々に現れる。 ああ、いや、見ないで・・・気が狂う程の辱めだ。 こんな酷い侮辱があるとは、想像もつかなかった。唾、単に唾を吐き掛けられているだけなのだ。それだけで・・・勝弘の精神は崩壊し、一生消しようのないトラウマを植えつけられていた。 教室の後ろまで追い立てられた。そのまま90度ターンし窓側へと追いやられる。 真希の唾は止まらない。今度は三列目と四列目の間を、前に向かって駆り立てられる。 勝弘を追い立てながら、真希は高揚を爽快に感じ始めていた。猛獣使いってこんな気分かしら? 意のままに相手を追いやるのって、いい気分。だけど勝弘なんかが相手じゃ、鞭も要らないわね。こうやって唾だけで十分よ! たっぷりと吐き掛け続けているのに、真希の唾は枯れることなく後から後から湧き出る。 穢らわしい勝弘の顔を見ていると、軽蔑の余り無限に唾が湧き出てくる。最前列まで来た。 ウフフフフ、教室一周してやったわ。 みんなにたっぷりと惨めな姿を見て貰って、どんな気分?屈辱よね。 でもね、未だ未だ赦してなんかあげないよ。 変態はね、もっともっと辱めてあげるからね! 想像以上の唾の威力に満足しながら、真希は次の責めに思いを巡らす。 唾だけじゃ単純ね。別の辱めも与えてやらなくちゃ!
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ツバフェチシリーズ 素人娘のツバ吐き
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