告 白 私が自分はマゾヒストだと自覚したのは、いつ頃だったのだろう。
私がセックスの知識を得て、オナニーを覚えたのは中学生の頃だったが、その時既に普通のセックスではなく、女性に縛られて自由を奪われ無理やりセックスを強要される、逆レイプを夢想してオナニーしていた。
それがどんどんエスカレートして、女性に縛られるだけではなく、鞭打たれたり、人間馬にされたり、肛門を犯されたり、便器にされ尿を飲まされたりする等の虐待を受ける自分を夢想してオナニーするようになってしまった。
私の性癖は誰にも相談出来る筈がなく、自分は精神異常ではないかと、一人孤独に悶々と悩み苦しんだ。当然、女性とまともに交際出来ず、五十半ばの今でも独身だ。
学生時代に自分の性癖を何とか矯正出来ないかと、あらゆる種類の心理学・精神医学・哲学・宗教学の文献を読みあさり、翻訳されていないドイツ語・フランス語の文献も独学で読み込んだ。結局、私の性癖は直らなかったが、そのおかげで現在はK大学の心理学教授になっているのは、皮肉な成果だった。
私が研究室で回想に耽っていると、ノックの音がした。私は我に返り、落ち着いた声で、
「構わんよ、入りたまえ。」
と返事をした。
「失礼します。」
今春四年生になったばかりの野村秀美が、レポートの束を持って入ってきた。
「吉岡教授、ゼミのレポートを全員分持って来ました。」
「ご苦労さん。そこの机に置いといてくれ。」
私は手元の論文を読みながら、出来るだけ冷静に答えた。
彼女はあまり裕福ではない家庭の出身で、奨学金を受けながら大学に通っている苦学生であり、意志の強さが目に表れている美人だ。
彼女が三年生で初めて私のゼミに現れた時、マゾヒストの私は彼女の目力に圧倒され、思わず足元にひれ伏したくなった程だ。それ以来、私は心の中で彼女を“秀美様”とお呼びし、秀美様に支配される事を毎夜夢見ていた。
私は失礼ながら、秀美様にお伺いした。
「野村君、就職活動は順調かい?」
秀美様は少し困惑した表情で、お答えになられた。
「その事なんですけど、私は大学院に進んで、もっと心理学を勉強したいんです。でも経済的にとても無理なので…吉岡教授の助手として、研究室に残る事は出来ませんか?」
秀美様の御依頼は、私にとって願ったり叶ったりであったが、教授としての体面と理性が私に渋面を作らせた。
「うーむ、成績優秀で勉強熱心な野村君なら大歓迎なのだが、大学のシステムで助手になっても無給だし、ますます経済的に難しくなるだろうね。」
秀美様は落胆なさった御様子でレポートの束を傍らの机に置き、嘆息なされた。
「…そうですよね。変な事を口にして、申し訳ありませんでした。」
私は秀美様を落胆させてしまった自分を責め、秀美様から、
“奴隷のくせに私の頼みが聞けないの!生意気な!”
と、叱られて平手打ちされたいと夢想しながらも、教授としての立場を崩さず、鷹揚に答えた。
「いや、私の方こそ力になれなくて申し訳ない。他に相談事があったら、遠慮せずに来なさい。出来る限りの事はさせてもらうよ。」
秀美様は畏れ多くも、私に頭をお下げになられ、
「何かありましたら、お願い致します。ありがとうございました。」
とおっしゃられ、踵を返して研究室を後にされた。
私は秀美様の脚線美に見とれ、その美しい御足で蹴り飛ばされ、踏みにじられて、
“この役立たずの、能無し奴隷が!思い知らせてやるわ!”
と、お仕置きされたいと夢想した。
私は手にしていた論文を置き、ため息をついた。私が個人的に秀美様に学資を献上し、学業を続けて頂く事は可能だが、正当な理由も無く便宜を図ったとして、教授会で問題にされるおそれがあった。秀美様を愛人にしたと受け取られ、教授の地位を失うかもしれない。私は何とか秀美様のお役に立てないかと、考え込んだ。
自宅に戻り、書斎で論文を書いている時も、秀美様の凛々しく美しいお姿が頭から離れなかった。ノックの音がして、中年の女性が入って来た。
「先生、掃除が終わりましたので、失礼致します。」
「ああ、ご苦労さま。また、お願いします。」
お手伝いさんは、そそくさと帰って行った。
彼女は家政婦協会から派遣されて、週一回自宅の掃除に来てもらっている。最初に自己紹介されたが、名前を忘れてしまい、私はただ“お手伝いさん”と呼んでいた。年齢は五十歳位の筈だが、まだ四十代前半にしか見えないきれいな顔立ちの女性で、私がノーマルな性嗜好だったら、おそらく手を出していただろう。
詳しくは聞かなかったが、彼女は他の仕事を二・三掛け持ちして生計を立てているらしい。女性の身で大変だが、人の数だけ人生と悩み苦しみがあるものだと、私は我が身を振り返って、つくづく感じた。
お手伝いさんから見れば、私は社会的地位があり、親の残してくれた資産と広い家もあり、気楽な独身で、悠々自適の羨ましい生活に思えるだろうが、自分の性的嗜好の悩みから逃れられるのなら、全てを投げ出してもいい位に苦しんでいた。
秀美様が私のゼミにいらっしゃって間も無く、私はゼミの学生全員に心理テストを施した。
「堅物で有名な吉岡教授が変態のマゾヒストで、教え子の女子学生に恥ずかしげも無く硬くしたものを見せびらかせているなんて、他の人に知れたらどうなるかしら?とても大学には残れないわね。」
秀美様はそうおっしゃると、左手で私の屹立したものをやさしく握り、ゆっくりとしごき始めた。「ああっ」
私は秀美様の柔らかな御手の感触に射精してしまいそうになり、思わず声を上げて腰を引いた。秀美様は右手の革ベルトを空中でお振りになり、お叱りになられた。
「動くんじゃないわよ!勝手に動いたり、許しも無く射精したら、生まれてきた事を後悔する目に遭わせてやるからね!」
秀美様は私のものをしごきながら、宣言なされた。
「お前みたいな最低の変態マゾヒストが教授だなんて、冗談にも程があるわ。これからお前の事は、男奴隷とよぶからね。分かったかい!」
「は、はい、分かりました…」
私は自分のものが破裂しそうな快感に、痴呆の様に口を半開きにしながらも、やっとの思いで答えた。秀美様の高貴で柔らかな御手から下賜されるマゾヒティックな快感は、たちまち私を限界まで追い詰めた。
「ああっ、秀美様、お願いです。御手をお緩め下さいませ、後生ですから…」
私は何とか気を逸らそうと身悶えしながら懇願したが、秀美様は逆に御手の動きを速くなされた。
「男奴隷、甘えるんじゃないわよ!この程度でお漏らししたら、こんなものは切り落としてやるわ!」
「ああっ、そんな、お慈悲を…」
私のものは気も狂わんばかりに硬く大きく膨張し、既に限界だった。後一擦りで射精するところで、秀美様は御手を離されて一歩お下がりになり、間合いをお取りになった。秀美様は革ベルトを頭上に振り上げられ、私を叱責なされた。
「女性の前で、こんな醜いものを大きくするんじゃないわよ!この恥知らずの変態男奴隷!」
私は自分のものが革ベルトで打たれるのかと、目をつぶって恐怖に怯えた。しかし秀美様は私のものではなく、床を渾身の力でお打ちになられた。
革ベルトの音が部屋中に響き、その音が私の背骨に電流を貫かせた様な衝撃を与え、耐えに耐えてきた緊張の糸が切れて、股間の猛り狂っていたものが暴発してしまった。
「うわああーっ」
思わず悲鳴を上げ、夥しい量の白濁液を噴出して射精してしまった私は、体中の力が全て抜き取られたようになり、がくりと床に膝を着き、俯いてすすり泣いた。
傍から見れば、私ほど滑稽で醜悪な男はいないだろう。大学教授で五十半ばの中年男が全裸の見苦しい姿で、教え子の女子学生である二十そこそこの小娘の前に跪いて、泣きべそをかいているのだ。
私は自分の見苦しく惨めな姿に胸をかきむしられる様な屈辱を感じ、涙が止まらなかった。しかし、その屈辱感が私に性的興奮を湧き上がらせ、放出したばかりなのに、股間のものは屹立を保っていた。
秀美様は革ベルトをお放しになり、私の髪を掴まれて顔を上にお向かせ、目が眩む程の強力な往復ビンタを下された。
「勝手に動くな、許しも無く射精するなと、言っておいた筈よ!男奴隷の分際で、私の言う事が聞けないの!」
秀美様の御叱責に、私を嗚咽を漏らしながら謝罪させて頂いた。
「ひいいっ、申し訳ございません。どうか、お許しくださいませ。何とぞ秀美様のお慈悲をお願い致します。」
秀美様の御返事は、再度の目から火花が散る位の強力な往復ビンタだった。
「口先だけの謝罪なんて、聞きたくも無いわ!何よ、お前のものは、まだ硬くなってるじゃないの。それが反省してる態度なの!まあ、ベルトの音だけで射精するような変態マゾの男奴隷に、反省しろと言うのも無理な話ね。変態マゾは恥知らずを通り越して、恥ずかしいのが嬉しくて興奮しているんでしょう?どうなの!」
秀美様に罵倒され、精神的に追い詰められた私は、頬の痛みもあって涙が止まらなかった。
「…はい、おっしゃる通りです。私は秀美様に辱められるのが、嬉しいのです。恥ずかしくて興奮しているのです。」
私は泣きながら、秀美様に本心を語らせて頂いた。秀美様は涙でくしゃくしゃになった私の顔を蹴り飛ばされ、私を床に転がされ、お命じになられた。
「汚らわしい最低の変態マゾ!たっぷりお仕置きして、思い知らせてやるから、覚悟おし!まず、お前が撒き散らした汚らしい精液を全て舐め取りなさい!」
「は、はい、かしこまりました、秀美様…」
床に転がった私は後ろ手に縛られた不自由な体をよじって起こし、膝を着いて身を屈め、床に飛び散った精液を舐め始めた。床の埃が混じってざらついた感触と生臭い味が口中に拡がり、あまりの惨めさに体が震えた。
大体舐め終わると、秀美様から御声が掛けられた。
「男奴隷、立ち上がって足を開いて、お尻を突き出してごらん。」
私がよろよろと秀美様のおっしゃられた屈辱的な姿勢を取ると、秀美様は床の革ベルトを御手にされた。
「絶対にその姿勢を崩すんじゃないわよ!」
秀美様は私の後ろにお廻りになられた。そして何か空気を切り裂く音がした途端、尻の生皮が剥ぎ取られる様な激痛を味わった。秀美様が革ベルトで打って下さったのだった。
「あうーっ」
私の口から悲鳴が漏れた。尻に焼け火箸を押し付けられる様な激痛が次から次に襲い掛かり、私は身をよじらせて苦しみ悶えた。しかし全身を硬直させ、足を動かさず、姿勢を崩さないように努めた。
秀美様は十回程お打ちになられて、新たな御命令を下された。
「ベルトで鞭打つのは、この位で勘弁して上げるわ。男奴隷、床に仰向けにおなり!」
「は、はい、秀美様、ありがとうございます。」
私は痛みで引きつる体を無理に動かして、床に横たわった。秀美様は私の顔に跨って下さり、紺色スカートをお捲くりになられた。秀美様の美しく逞しい御足に挟まれ、私の目は白いパンティの染みに釘付けとなった。私を嬲られた秀美様も、興奮なさったのだろうか。
「男奴隷、今からお前の顔に、私の臭いを染み込ませてやるからね。私の臭いを、よく覚えておきなさい。」
秀美様はそうおっしゃると、私の顔にしゃがみ込まれた。私の視界は秀美様のパンティに覆われ、口と鼻は秀美様の股間の柔肉に完全に塞がれてしまった。私の鼻孔の奥まで秀美様の秘所の饐えた御芳香が流れ込み、革ベルトの痛みで萎えた股間のものがいきり立つのが、自分でも分かった。
しかし、喜んでいるだけでは済まなかった。口と鼻が塞がれていて、呼吸が出来ないのだ。私は後ろ手に拘束されている不自由な体で身悶えて、何とか息が出来る隙間を作ろうとしたが、秀美様は磐石の重みで私の顔に君臨なされ、びくともされなかった。
私が窒息状態に陥り、もがき苦しみ、もう限界だと思った時、秀美様は御腰をわずかに浮かせて下さった。私はそのわずかな隙間から思いっきり空気を吸ったが、自然に秀美様の御芳香も肺の奥まで吸い込むようになり、むせてしまった。
秀美様の御声が、耳に響いた。
「ふふふ、苦しい?でも、お前みたいな変態マゾは、女の股で窒息するのが嬉しいんでしょう。このまま窒息死させて上げてもいいけど、お前が死んだら私が楽しめないからね。しばらく、私の臭いを嗅いでいなさい。」
秀美様は、今度は軽く私の顔に跨って下さったので、私は何とかパンティの布越しに呼吸する事が出来た。秀美様は私を虐めて興奮なされたのか、欲情した女性独特の御芳香で、私の頭はクラクラしてしまった。
「大学教授が教え子の女子学生のお尻に顔を押し潰されて喜んでるなんて、他の人が見たらどう思うかしらね、この変態マゾ!」
秀美様の御言葉が耳に響き、私は耐え難い屈辱とマゾの喜びが入り混じり、頭がぐしゃぐしゃになりそうだった。
秀美様は不意にお立ちになり、パンティを脱ぎ捨てられた。私は顔の両側にそびえ立つ、神殿の柱の様に美しく逞しい御足の結合部分に存在する濃い繁みと、妖しく赤く咲き誇る花弁に目を奪われた。
秀美様の御命令が、御神託の如く私の脳に響き渡った。
「やっぱりパンティ越しじゃ、まどろっこしいわね。男奴隷、お前の舌で直接私を喜ばすのよ!」
秀美様は再び私の顔にしゃがみ込まれ、興奮なさって赤く充血した花弁を私の口にあてがわれた。私は舌を精一杯動かし、無我夢中で奉仕に務めた。私の口に途切れる事無く、秀美様の御蜜が流れ込んできた。
秀美様は昂ぶっておいでだったのだろう。御自ら御腰を振られ、秘肉を私の顔に擦り付けられ、身震いなさっておいでだった。程なく秀美様は御声をお上げになり、御顔を上に向けられて絶頂をお迎えになられた。
秀美様はしばらく私の顔に跨って、余韻をお楽しみになられておいでだったが、急に秘肉を私の口にあてがわれたまま、おっしゃった。
「お前の舌で、まあまあ楽しめたわ。男奴隷、ご褒美を兼ねて、奴隷の契りに私のおしっこを飲ませて上げる。一滴もこぼすんじゃないわよ!」
私は全身を振るわせた。私は何度秀美様から御聖水を賜るのを夢想して、オナニーした事だろう。しかし、いい年をした男が年若い女性に蔑まれ、人間便器にさせられて尿を飲まされるのは、屈辱の極みであった。歓喜と屈辱が入り混じり、私は精神面ですっかり混乱していた。
私の思考とは別に、秀美様は秘肉をわずかにお震わせになると、御聖水を私の口に注ぎ込まれた。私は鼻に抜ける強いアンモニア臭がこたえ、むせび吐きそうになったが、こぼした時のお仕置きが恐ろしくて、必死に飲み続けた。
秀美様は放尿を終えられると、少し御腰を浮かせられて御命令なさった。
「男奴隷、舐めて、きれいに後始末おし。私のビデに使われて、光栄でしょう。」
「ああっ、身に余る光栄でございます。ありがとうございます、秀美様。」
私は舌を懸命に動かして、後始末に努めた。口中に広がるアンモニア独特の臭気が、私に奴隷の喜びと屈辱を存分に味わせた。
秀美様は私に、非情な御宣告をなさった。
「お前は私のおしっこを飲んだのよ。犬でもおしっこなんか飲まないわ。お前は犬以下の、最低の変態男奴隷よ!これで自分の身分が、身に染みてよく分かったでしょう。これから私の男奴隷として、たっぷり虐めて辱めて、人間の尊厳も自尊心も全て剥ぎ取り、二度と這い上がれない変態マゾの地獄に叩き落してやるからね。覚悟しなさい!」
私は秀美様の秘肉を舐めさせて頂きながら御宣告を聞き、目から涙を溢れさせた。混乱していた私の頭では、それが歓喜の涙か屈辱の涙か、既に分からなくなっていた。
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