陶  酔 その2

作者 namelessさん

次に真弓はキャリーバッグから、九尾鞭を取りだした。
「女の前で、よくそんなに醜いものを硬く出来るものね…こんなもの、叩き潰してやるわ!」
 真弓は九尾鞭を振り上げると、情け容赦無く限界まで屹立したものを打ち据えた。射精寸前まで敏感になっているものを打たれた博史は、頭までガンッと響く激痛で背を仰け反らせ、呻き声を漏らした。真弓は一発鞭打つと、博史のものを再び握ってしごき始めた。
「ふんっ、鞭で打たれても、全然萎まないじゃない。お前は鞭打たれるのが好きなのね…やっぱり、マゾだわ」
 真弓にマゾだと念押しされた博史は、涙をこぼして、がっくりとうなだれた。しかし、彼のものは真弓の柔らかい手の動きで、屹立を保ち続けていた。真弓は彼のものから手を放すと、後ろに下がって間合いを取った。

「鞭が好きなら、遠慮無く鞭打ってあげるわよ!」
 真弓は再度、九尾鞭を博史の硬く屹立しているものに力強く打ち込んだ。彼は激痛で全身を痙攣させ、くぐもった呻き声を漏らした。真弓はまたも博史のものを握って、しごき始めた。
「手厳しく鞭打っても、まだ硬くしているのね…最低の変態だよ、お前は!」
 真弓に罵倒された博史は、うなだれて涙をこぼすしかなかった。真弓は博史のものをしごいて高ぶらせては鞭打つという行為を、何度か繰り返した。博史の股間のものは、触れただけでも痛みを感じる程に腫れ上がっていた。彼は真弓に、ひと思いに殺してくれ…と哀願したかったが、彼女のパンティを口に詰め込まれているので、意味不明の呻き声を漏らす事しか出来なかった。

 真弓は九尾鞭を畳に放ると、キャリーバッグから先の尖った細身のディルドゥと何かのチューブを取りだした。彼女はチューブを絞り、ディルドウの先端にグリースを塗りたくった。ディルドウを手にした真弓は、博史の後ろに廻り、しゃがんで彼の尻たぶを掴んだ。
「お前は最低の変態マゾだから、お尻もきっと感じるわよ…アナルの感覚を教えてあげるわ」
 真弓は尻たぶを広げ、肛門にディルドウの先を当てがった。博史は思わず両脚を閉じようとしたが、広げられた状態で拘束されているので、代わりに必死に肛門を窄めた。しかし、真弓は力強くディルドウをじわじわと肛門に挿入していった。異様な感覚に、博史は呻き声を漏らして、身をよじって悶えた。
「あらあら、マゾの変態はやっぱりアナルが感じるみたいね…それなら、もっと感じさせてあげるわ!」
 真弓はディルドウの後ろのスイッチを入れた。その途端、ビィーンと振動音が鳴り、博史の直腸は強い振動の刺激を受けた。ディルドウの振動が前立腺を刺激し、彼は背骨に電流が走った様に感じて、くぐもった呻き声を漏らした。間もなく、彼の腫れ上がった股間のものから、夥しい白濁液が噴出した。射精してしまった博史は、自分の気力・自尊心といったものが全て体の内部から引き抜かれた様に感じて体の力が抜け、がっくりとうなだれた。真弓は、一旦ディルドウのスイッチを切った。

「ふんっ、肛門で感じて射精するなんて、最低の変態だね…お前はもう男じゃないわ、最低のマゾ豚だよ!」
 真弓の罵声が博史の胸を深く抉り、うなだれた博史の目から涙がぼろぼろこぼれた。しかし、真弓はまだ彼を許さなかった。彼女は博史の腫れ上がったものの根元を掴み、強くしごき始めた。同時に肛門に挿入されているディルドウをこねる。異様な刺激が、博史のものを萎えさせなかった。博史は、肛門と尿道にむず痒い刺激を感じた。真弓はタイミングを見計らって、再度ディルドウのスイッチを入れ、彼の屹立しているものを力強くしごいた。博史の口から、呻き声が漏れる。彼が再び射精するのに、それ程時間は掛からなかった。うなだれている博史に、真弓は非情な宣告をした。
「まだまだ、許さないわよ。お前の精液が血に変わるまで、搾り取ってやるからね!」
 真弓はまたも博史のものをしごき上げ、肛門のディルドウをこね始めた。

 結局、博史は真弓から精を四度も搾り取られ、全身の力を奪われた。真弓が鴨居に吊された麻縄を解くと、博史はその場に崩れ落ちた。彼女は博史の上半身に掛けていた麻縄を解き、スーツの上着・ネクタイ・ワイシャツ等の彼が身に付けていた衣類を全て剥ぎ取り、全裸にした。真弓は手際よく博史の両手首に金具付きの革具を嵌め、両腕を後ろに回すと、両手首の金具を接続し、後ろ手に拘束した。それから両脚を広げていた金属パイプを取り外した。体に力が入らない博史は、真弓のなすがままだった。
「ぼやぼやしてないで、正座しなさい!」
 真弓に命じられた博史は、後ろ手に拘束された不自由な体をよじって、のろのろと畳に正座した。限界まで精を搾り取られた博史は何も考える事が出来ず、頭の中に霞がかかっている様なぼうっとした状態で真弓の言いなりになっていた。真弓は博史に猿ぐつわしていたストッキングを解き、口に突っ込んでいたパンティをずるずると引き出した。彼女は引き出したパンティを裏返し、広げて正座している博史に見せつけた。
「あらあら、クロッチ部分の汚れが、随分薄くなっているじゃない。お前、私の股間の汚れを好きなだけ、しゃぶっていたんだね…私のパンティの汚れは、どんな味だった?美味しかった?変態マゾのお前には、たまらない味だったんじゃないの?」
 真弓の蔑みは博史の胸をズタズタに引き裂き、彼は顔を真っ赤にして俯いた。真弓はパンティを放ると、博史の髪を掴んで、思いきり往復ビンタを喰らわせた。
「ひいぃっ」
 目から火花が散る程の強烈なビンタを受けた博史は、情けない悲鳴を漏らした。真弓は彼をひどく怒鳴り付けた。
「私が訊ねているのに無視するなんて、どういうつもり!ふざけるんじゃないわよ!」
「…お、美味しかったです」
 博史は耐え難い屈辱で目に涙を浮かべ、震え声で返答した。真弓は蔑んだ声で、博史に命じた。
「ふ〜ん、パンティの汚れが美味しいだなんて、やっぱり最低の変態だね…でも美味しいだけじゃ、よく分からないわね。具体的にどんな味だったのか、詳しく説明おし!」
博史は恥辱で身震いしながら、汚れの味を訥々に話し始めた
「は、はい…苦みと酸味が混じったような…舌に刺すような…生臭さが口に広がって…」
「あはは、そんな味が美味しかったのね。本当に変態だわ」

 真弓に嘲笑われた博史は恥辱に打ちのめされ、自分の精神が崩壊しつつあるのを感じていた。真弓は、正座して惨めに身震いしている博史の前で、仁王立ちになって腰に手をやり、冷たく言い放った。
「お前みたいな最低の変態は、もう私の夫じゃないわ。私達がこれ以上夫婦生活を続けるのは、当然無理よ。もう、離婚するしかないわね…」
 真弓と離婚する…博史にとって、それだけは避けたかった。真弓からどんな虐待を受けても、彼女と一緒でいたかった。彼は真弓の足元で土下座し、必死に懇願した。

「お願いです。何でもします、何でも言う事を聞きます。お願いですから、離婚だけは思い止まって下さい…」
 真弓は自分の足元で這いつくばっている博史を見下ろし、勝ち誇った声を出した。
「…そう、そんなに離婚したくないの。でも、お前には、とても私の夫の資格は無いわね…夫じゃなく、私に絶対服従する奴隷になれるのなら、離婚せず傍に置いてあげてもいいけど…」

「な、なります、真弓様の奴隷になります!絶対服従する奴隷になります!ですから、お傍に置いて下さい!」
 博史は顔を上げ、恥も外聞も無く必死に懇願した。自然に自分の妻を“真弓様”と呼び、敬語を使っていた。真弓は満足そうに微笑むと、キャリーバッグから犬の首輪を取り出し、博史の前に放り投げた。
「私に絶対服従する奴隷になる覚悟があるのなら、自分の手で首輪を着けなさい。それから土下座して、『私は、真弓様に絶対服従する奴隷です。真弓様からどの様な虐待を受けても、一切文句を言わず、一切反抗しません。もし、不平をこぼしたり、逆らったりしたら、どんな酷い処分をされても、甘んじて受けます』と、奴隷の誓いを述べなさい!」
 博史は震える手で首輪を掴み、自分の首に巻き付けた。その行為が、自ら真弓の奴隷になる事を望んでいるのを、自分に教えているような気がした。彼は首輪を着けると、真弓の足元に再度土下座した。
「わ、私は真弓様に絶対服従する奴隷です…」
 博史が真弓に言われた通りの奴隷の誓いを述べると、真弓はブーツで彼の頭を踏みにじりながら、非情な宣言をした。

「これでもう、お前は私の夫ではなく、私の奴隷になったのよ。今までお前の事は“あなた”と呼んでいたけど、これからは“男奴隷”と呼ぶからね…奴隷は人間の内に入らないから、家の中で服を着る事は許さないわ。お前はいつも、首輪だけの全裸でいるのよ。掃除や洗濯等の家事労働も、全て奴隷のお前がするの。少しでも逆らったり、もたついたら、鞭が飛ぶわよ…そうそう、お前に鞭の味を覚えさせておく必要があるわね」
 真弓はブーツを一旦博史の頭から外すと、キャリーバッグから黒光りする一本鞭を取りだした。
「顔をお上げ!」
 真弓は上半身を起こした博史に見せつけるように、一本鞭を振るって、空中で派手な鞭音を立てた。
「お前はまだ、本当の鞭で打たれた事が無いから、今からたっぷり味わせてあげるわ」
 鞭音に怯えた博史は、真弓に慌てて訴えた。
「い、いえ、先程既に鞭で打たれましたが…」
 真弓は畳に放られた九尾鞭に視線を向けると、大声で笑い出した。
「あははは、お前、あれが鞭のつもりだったの?あんなの、鞭じゃないわ。あれは、ただのオモチャよ!」
 オモチャと言われても…そのオモチャで酷く股間を打たれて苦しんだ博史は、困惑した。真弓は邪悪な笑みを浮かべて、一本鞭を振りかぶった。
「お前に、本当の鞭の味を教えてあげるわ…覚悟おし!」
 黒光りする一本鞭が唸りを上げて、正座している博史に襲いかかった。
「うぎゃーっ」
 一本鞭が博史に絡みつき、刃物で体を切り裂かれる様な激痛を感じ、彼の口から絶叫が湧いた。博史は正座の姿勢を崩し、這って逃げようとした。四つん這いになった博史の背中に、続けて一本鞭が振り下ろされた。
「ぐおぉーっ」
 体を真っ二つに切断された様な激痛に、獣じみた絶叫が上がった。博史は何とか逃げようとしたが、あまりの激痛で全身の筋肉が硬直してしまい、体が動かせなかった。そこへ、情け容赦無く、立て続けに一本鞭が叩き込まれた。博史は両手で頭を抱え、畳の上を転がるのが精一杯だった。彼は、自分の体が生きながらバラバラに切り裂かれていくように感じ、悲鳴が途切れる事なく湧いた。博史の悲鳴に真弓も興奮し、顔を赤くさせ、豊かな乳房を揺らしながら、一本鞭を振るい続けた。

 永遠とも感じた鞭打ちがやっと終わった時、息も絶え絶えに畳にうつ伏した博史の体には、縦横無尽に赤い条痕が刻み込まれていた。息を荒くした真弓が、うつ伏している博史の頭を再度ブーツで踏みにじった。
「誰が横になっていいと言ったの!さっさと、正座しなさい!」
 真弓は博史の頭からブーツを外すと、鞭を振るって再度空中で大きく鞭音を立てた。
「ひっ、ひいっ」
 鞭音に怯えきった博史は、鞭痕で引きつる体を無理に動かして、なんとかその場に正座した。真弓は正座した博史の頬に、目が眩む程の力強い平手打ちを喰らわせた。
「ひいっ」
 博史は情けない悲鳴を漏らして、打たれた頬を押さえた。真弓はブーツで畳をドンッと踏みつけ、博史を怒鳴り付けた。
「この私が、わざわざ賤しい男奴隷に鞭を御馳走してあげたのに、お礼も言えないのかい!それとも、まだ鞭が足りないの!?」
 博史は慌てて真弓の足元に土下座し、震え声で謝意を述べた。
「ま、真弓様、奴隷に鞭を恵んで下さり、真にありがとうございます…心から感謝致します…」
 真弓はまたも博史の頭をブーツで踏みにじり、蔑んだ声を出した。
「これで、本物の鞭の味がよく分かったでしょう…それとも、まだ分からない?」
「よ、よく分かりました。骨身に染みて、分かりました…」
 真弓は博史の頭からブーツを外すと、ぶつくさ言いながら、キャリーバッグに向かった。
「ふんっ、従順な男奴隷に躾るのは、本当に手間が掛かるわ…もう少し、奴隷の身分を体に思い知らせる必要があるわね…」
 真弓は一本鞭を丸めてキャリーバッグに仕舞うと、乗馬鞭と、手綱付きの小型のハミと、拍車を取り出した。彼女はカチャカチャと音を立てて、ブーツに拍車を装着した。
「男奴隷、四つん這いにおなり!」
 真弓に命じられた博史は、引きつる体を慌てて動かし、四つん這いになった。半死半生になるまで鞭打たれて、恐怖を植え付けられた彼には、真弓の命令は絶対のものとなっていた。真弓は博史の口をこじ開け、彼の顔に手際よくハミを装着すると、四つん這いの彼の背中に跨った。右手に乗馬鞭、左手に手綱を握った真弓は、勝ち誇った声で博史に命令を下した。

「男奴隷、お前を家畜の馬に使ってあげるわ…さっさと、お進み!」
 博史は鞭痕で痛み、引きつっている体を何とか動かし、這い進み始めた。真弓の体は思ったより重く、引きつった両手足で彼女を支えて這い進むのは、それだけで拷問だった。


「豚かい、お前は!とろとろせずに、もっと速くお走り!」
 鋭い拍車が博史の脇腹に突き立てられ、ハミをくわえさせられた口からくぐもった呻き声が漏れた。更に乗馬鞭の鋭い一振りが、彼の尻を襲った。脇腹と尻を切り裂かれそうな痛みで、博史は懸命に手足を動かした。懸命に這い進んでいる博史の様子を見た真弓は、満足そうに微笑み、博史に蔑んだ声を掛けた。

「うふふ、男奴隷、やれば出来るじゃない。本気になれば、大抵の事はこなせるものよ…本気になれなかったら、鞭で元気づけてあげるけどね」
 真弓に馬にされた博史は、あまりの屈辱で涙がこみ上げ、視界がぼんやりした。
(俺はもう、夫どころか、人間扱いすらされないんだ…真弓の奴隷に、家畜の馬にされてしまったんだ…何で、こうなったのだろう…)


 博史は今の自分の立場・奴隷の身分の惨めさを、耐え難い屈辱と共に噛みしめていた。しかし、今の彼には口惜しがる余裕すら、与えられなかった。歩みが少しでも遅くなると、鋭い拍車が脇腹に突き立てられ、乗馬鞭が尻と太腿に力強く振り下ろされるのだ。真弓の体重で背骨が弓なりになり、息を切らしながら和室を這い回る博史の体に、どんどん傷が加えられていった。彼は何も考えず、頭を真っ白にして、少しでも速く這い進む事しか出来なかった。


 広い和室を何周廻ったか分からなくなった頃、遂に博史の体に限界が来た。彼の視界が霞み、腕が折れ曲がり、その場に突っ伏してしまったのだ。転げ落ちそうになった真弓は憤慨し、立ち上がると、乗馬鞭を何度か彼の背中に激しく振り下ろした。博史は、背中に焼け火箸を押し付けられた様な激痛を感じたが、もがく事すら出来ず、うつ伏してか細い悲鳴を漏らすだけだった。
「もう、駄目なの!この程度でダウンするなんて、情けない男奴隷だわ…」

 さすがに博史が限界と見た真弓は、彼の顔からハミを外した。口からハミを抜かれた博史は、深く呼吸が出来て、安堵のため息を漏らした。しかし、真弓が仁王立ちで乗馬鞭をしごくをの横目で見て、慌てて彼女の足元に土下座し、謝意を口にした。
「真弓様、この男奴隷を馬に使って頂き、真にありがとうございます…」
 真弓から鞭をもらわないために、博史は必死に礼を述べた。鞭の恐怖の前で、男のプライドや人間の尊厳等は、とっくに消え失せていた。彼は命じられてもないのに、にじり寄って真弓のブーツの先に、繰り返しキスした。その卑屈な態度を見て、真弓はやっと満足したようだった。
「うふふ、お前にも、ようやく奴隷の自覚が出来たようね。男奴隷、その殊勝な態度を忘れるんじゃないわよ…ところで、喉が渇いているんじゃない?」
 確かに真弓の容赦ない執拗な責めを受け続け、体力は消耗し、喉がカラカラに渇いていた。
「はい、喉がカラカラで、死にそうです…」
 博史が答えると、真弓は邪悪な笑みを浮かべ、彼に命令した。
「特別に水分補給を許してあげるわ…浴室に行きなさい」
 博史は、よろよろと立ち上がり、浴室に向かおうとした。その途端、背中に乗馬鞭の鋭い一撃を受けた。
「ぎゃあっ」
 背中を切り裂かれたような激痛に、博史は悲鳴を上げ、その場にうずくまった。真弓は、うずくまった博史の頭をブーツで蹴り飛ばした。
「ひいぃっ」
「誰が、人間みたいに二本足で立っていいと言ったの!少しは、分をわきまえなさい。男奴隷の分際で、生意気な!お前は人間の内に入らないんだから、私の許しが無い限り、常に四つん這いで動きなさい!」
 真弓の酷い命令に、博史は目の奥が熱くなり、目から涙がこぼれ落ちた。しかし、彼女の命令に逆らえる筈も無く、博史は四つん這いになり、よたよたと浴室に向かった。後ろから真弓が、乗馬鞭で博史の股間のものをつつき、嘲笑った。
「男奴隷が四つん這いで動く姿は、股の醜いものがぶらぶら垂れ下がっているのが丸見えで、本当に醜悪だわ…さっさと、お進み!」
 博史は度を超えた恥辱に顔を真っ赤にし、体を震えさせながらも、下唇を噛みしめて、浴室に向かって這い進んだ。博史が浴室に入ったところで、真弓は彼に仰向けになるよう命じた。真弓は黒色の透けたパンティを脱ぎ捨てると、博史の顔に跨って立った。彼の顔の両側にヒールの高い太腿まである黒色ロングブーツがそびえ、上の方では濃い繁みに縁取られた赤い陰唇が位置していた。博史はまるで、黒い柱に支えられた赤い妖怪が、今にも自分を襲いに降りて来るように錯覚し、震え上がった。

「男奴隷、もう分かっていると思うけど、お前は人間じゃないから、人間様と同じ水は飲めないわ。お前が飲めるのは、私のおしっこだけよ…さあ、口を大きくお開け!」
 もう何も考えられなくなった博史は、言われるままに口を大きく開いた。真弓は、博史の顔にしゃがみ込んだ。
「いくわよ、男奴隷…一滴もこぼすんじゃないよ!」
 真弓が博史に命じた途端、赤い陰唇が震え、黄色い奔流が彼の口に注ぎ込まれた。博史は目を白黒しながら、彼女の排尿を飲み下した。強烈なアンモニア臭に刺激の強い味がする尿は喉につっかえ、普通の状況であればとても喉を通らない代物であったが、真弓を怖れ、彼女の奴隷に成り果てた博史は、死ぬ思いで彼女の尿を飲み続けた。喉を焼いて胃に溜まっていく尿を体で感じた博史は、自分の体内部から真弓に責められ、組み伏せられ、完全に征服された気分になった。
 真弓は長い排尿を終えると、博史に舌で後始末するよう命じた。博史は舌を必死に動かし、尿で濡れた陰唇を舐め上げた。舐める度に、舌に尿のアンモニア臭と刺激的な味が広がり、彼をとことん落ち込ませた。真弓は嘲笑って、彼を蔑んだ。
「お前は、女のおしっこを飲んだのよ。おしっこなんて、豚でも飲まないわ。お前は豚以下の、最低の便器奴隷に堕ちたんだよ。おまえはもう、一生普通の水は飲めないわ。さっきも言ったけど、お前が飲めるのは、私のおしっこだけだからね。私のだけじゃ足りないでしょうから、知り合いの女性を招いて、お前におしっこを飲ませてあげる。男奴隷、嬉しいでしょう。おほほほ…」
 浴室に真弓の笑い声が響いて、博史は自分が二度と這い上がれない奈落の底に突き落とされてしまった事を実感し、涙が止まらなかった。しかし、彼の股間のものは、いつの間にか硬く屹立していたのだった。

 その日から、博史の生活は一変した。今までは会社帰りに飲み歩いて、帰りはいつも遅かったが、真弓の奴隷になってからは、会社が終わると真っ直ぐ帰宅するようになった。彼は家に着くと服を全て脱いで全裸になり、首輪だけを着けて、家事労働に勤しんだ。博史が家事をしている時は、乗馬鞭を持った真弓が監督し、少しでも手際が悪かったら、情け容赦無く鞭を振るった。博史の家での食事は、真弓が食事を済ませた後に、彼女の残飯がボウルに入れられ、彼女の唾と痰がトッピングされたものとなった。真弓の気分次第で、残飯に尿を掛けられる事もあった。それでも博史は、真弓に土下座して謝意を述べ、犬の様にボウルに顔を突っ込んで貪り食わなければならなかった。水分補給は、真弓の 宣言通りに彼女の尿しか飲ませてもらえなかったので、慢性的な喉の渇きに苦しむこととなった。時に、隠れて水道水を飲む事もあったが、真弓に見つかった際は、一本鞭で全身を鞭打たれて半死半生にされた。
 真弓はトイレで用便を済ませた後、トイレットペーパーを使わなくなった。博史の舌を代用するからだ。彼は、真弓の尿にまみれた陰唇に舌を這わされ、彼女の肛門に付着した大便の滓を舐め取らされ、徹底的に辱められた。
 夫婦生活については、真弓が男奴隷に堕ちた博史にセックスを許す筈も無く、彼女は博史をもっぱらバター犬として、彼の舌を酷使した。真弓は一度絶頂を迎えたくらいでは満足せず、自分が疲れて眠るまで、博史に陰部を舐めさせた。舌の動きが悪かったり、ツボを外したりすると、背中に乗馬鞭の一撃が来るので、博史の背中から鞭痕が消える暇は無かった。真弓が満足して、博史の顔を蹴飛ばして解放する頃には、彼の舌はいつも腫れ上がっていた。
 これまで真弓は博史に分からないように、昼間だけSM風俗のアルバイトをしていたが、今となっては彼の目を気にする必要は無くなり、昼夜を問わずに彼女の都合のいい時に、SM風俗へ働きに行くようになった。留守番の博史には鍵付きのペニスケースが嵌められ、オナニーの自由さえ奪われた。真弓は店から新しい責具を提供されると、家に持ち帰り、博史を相手に試した。博史は真弓の手で、肛門を拡張され、尿道を責められ、睾丸を締めつけられて、泣き叫ぶ日が続く事となった。
 それでも、真弓によって自分のマゾヒズムが開発された博史にとって、彼女の虐待を受ける日々は充実したものであり、彼女の責め無しの人生は考えられなくなっていた。

 自宅では真弓に虐められて、喜悦の涙を流している博史であったが、その反動のためか、会社では部下に高圧的なパワハラ上司となってしまった。特に、大人しくて内気な谷崎杏子が、彼の標的にされた。
「谷崎君、何だ、この書類は!ここに誤字があるじゃないか!やる気があるのか!」
等と些細な事で怒鳴って、書類を彼女の顔に投げ付けたり、
「今日は重役会があるから、会議室を押さえておくように言った筈だ!聞いていない?ふざけるな!」
と自分が言い忘れていた事を、彼女のせいにしたりした。大人しい杏子は、博史の理不尽な叱責に、俯いて下唇を噛んで耐えていた。他の課員達は、下手に庇い立てすると自分が標的にされるかもしれないと怖れ、彼女が辛い目に遭っているのを見て見ぬ振りをしていた。
 博史は、自宅では真弓の奴隷として虐待され、会社では上司として部下に当たり散らすといった、昼夜で真反対の行動を取り、かろうじて精神のバランスを取っているようだった。

 ある週末の夕方、博史は真弓に連れられ、彼女がショーに出演しているハプニングバーにやって来た。
「今日はスペシャルレディスデーだから、お客さんは初心者の女性ばかりよ。普段ショーに出演しているマゾ男の都合が悪くなったから、お前に代役で出演してもらうわ」
 いくらマゾヒストの博史でも、不特定多数の女性の前で自分の痴態を晒すのはさすがに嫌だったが、彼が真弓の命令に背ける筈も無かった。博史は真弓の指示に従い、控え室でリード付きの首輪だけを着けた全裸となり、四つん這いになって、彼女が着替えるのを待った。真弓がお気に入りのボンデージ姿になると、丁度ショーが始まる時間となった。博史は、せめて顔を隠すマスクを着けさせて欲しいと真弓に哀願したが、返事は目から火花が出そうになる程の強烈な平手打ちだった。

「皆様、大変お待たせしました。これより、『ミストレス&スレイブ』ショーを開催します。皆様、盛大な拍手でお迎え下さい」
 司会の女性がアナウンスし、先に舞台に登場した妖艶なボンデージ姿の真弓がリードを手にして、四つん這いの博史を舞台中央に引っ張って来た。客席の女性客達は、全員魔女の仮面を着けていた。女性客達の割れんばかりの拍手の中、フリチンで四つん這いになっている博史は、彼女達の視線を意識し、恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
 真弓は一本鞭を舞台床に叩き付け、大きな鞭音を立てて、博史を叱りつけた。
「お客様の前で、何をぼんやりしているの!男奴隷らしく、お客様に挨拶しなさい。犬みたいにチンチンして、『この醜い姿を、嘲笑って下さいませ』とお願いおし!」
 鞭音に怯えた博史は、客席に向かってチンチンし、
「こ、この醜い姿を…嘲笑って…下さいませ…」
と、つっかえながら真弓に命じられた通りの台詞を喋った。犬のように両手を前に垂らし、しゃがんだ脚を開いて陰部を露出する惨めな博史の姿に、客席から爆笑が湧いた。恥辱のあまりに身震いした博史であったが、女性客達の視線を股間に感じ、彼のものは屹立し始めていた。女性客達は、彼の股間を指差して嘲笑した。
「何、あれ!この変態男は、興奮しているじゃない!」
「男のくせに、女に自分のものを晒して、恥ずかしくないのかしら」
「変態だから、興奮して勃起しているのよ。最低!」
 博史の耳に女性客の嘲りが響き、恥ずかしさで泣きたくなった。不意に、鞭の一撃が彼の背中を襲った。
「うぎゃーっ」
「いつまでチンチンしているのよ!犬らしく四つん這いになって、這い回りなさい!」
 真弓に命じられた博史は、背中の鞭の痛みに耐えながら、四つん這いになって舞台を這い回り始めた。
「犬らしく、尻尾の代わりに、股にぶら下げているものを振りながら、這い回るのよ!」
 博史は泣きそうな思いで、真弓の屈辱的な命令に従い、尻を振って股間のものをぶらぶらさせながら、舞台を這い回った。その惨めな姿に、客席がどっと湧いた。
「本当に犬みたい。もう、人間じゃないわ。最低の変態!」
「犬ならもっとスマートだけど、あんな醜いものを尻尾の代わりにされてもねぇ…」

「変態の男って、あんなものをぶらつかせても、恥ずかしくないのね。呆れたわ」
 客席から蔑みの声が届き、博史は恥辱で涙がこぼれそうになる。真弓は、更に非情な命令を下した。

「雄犬は、片脚を上げてオシッコするんでしょう。普段お前がどうやってオシッコするか、お客様にお見せしなさい!」
 あまりに酷い命令に博史は顔色を変えたが、真弓が鞭を握り直したのを見て、慌てて四つん這いの姿で、客席側の片脚を高く上げた。股間の屹立したものが、客席に見せつける格好になる。客席から嬌声が上がった。

「キャー、何よ!自分のものを見せびらかせたいの、変態!」
「よくあんな醜いものを見せつけるわね、最低!」
「変態のマゾ男に、恥っていう言葉は無いわよ」

 女性客達の罵声が博史の耳に響き、彼の胸はズタズタに引き裂かれそうだった。しかし、女性客達の熱い視線を意識した彼の股間のものは、萎える気配が無かった。博史が女性客達から嘲笑われている間、真弓は舞台のそでからペニスバンドを受け取った。素早く自分の腰に装着する。彼女は博史の髪を掴み、自分の腰に引き寄せて命令した。

「男奴隷、お前も一応は男だから、どう舐めれば気持ちいいか分かるでしょう。心を込めて、丁寧にフェラチオしなさい!」

 真弓は腰に装着したディルドウを博史の口に突っ込み、彼の目を白黒させた。博史は咽せそうになったが、真弓のお仕置きが恐ろしく、必死に舌を動かし、首を前後に動かして疑似ペニスをフェラチオする姿を女性客に披露した。女性客達は、大喜びした。
「男のくせに、フェラしてるわよ。こいつ、ホモじゃないの?」

「よく、ペニスがしゃぶれるわよね…最低の変態!」
「せめて美少年なら、ボーイズラブみたいで絵になるけど、くたびれた中年男じゃ、醜いだけね」
 博史の頭に女性客達の蔑みが虚ろに響いたが、今の彼には一生懸命ディルドウをしゃぶるしかなかった。真弓は博史の髪を掴んで一旦引き離すと、彼に激しい往復ビンタを喰らわせた。
「ひいぃっ」
「いつまでしゃぶっているんだい、この変態!もっと喜ばせてやるから、四つん這いになって、後ろをお向き!」
 博史は、よたよたと四つん這いになり、後ろを向いて、尻を真弓の方に突き出した。真弓はしゃがんで、博史の唾でベトベトになったディルドウの先端を、彼の肛門に当てがった。これから起こる事の期待に、女性客は固唾を呑んで見守っている。
「お前みたいな最低の変態は、肛門が感じるのよね…思いっきり可愛がってやるよ、ほれっ!」
 真弓は、自分の腰を力強く博史の尻に突き出した。普段、彼女から拡張訓練を受けている博史の肛門は、太いディルドウをあっさり呑み込んだ。しかし、直腸を抉られる感覚は慣れるものではなく、博史は悶えて、口から呻き声が漏れた。観客の目を意識した真弓は、腰を前後に激しく動かした。観客席から、大きな嬌声が湧いた。
「うわぁ、凄い!男が女に犯されているわ!」
「ねえ、あの変態男、喜んでいるんじゃない?あそこがますます大きくなっているみたい」
「やっぱり、ホモなんじゃないの?以前からオカマを掘られていたのよ」
 女性客達の蔑んだ声が、博史の耳にガンガン響いた。しかし、前立腺を刺激されているためか、彼の股間のものは更に硬度を高めていた。真弓は博史の硬く屹立したものに手を伸ばした。彼のものを掴むと、激しく腰を動かしながら、力強くしごき始める。博史の口から、苦痛とも喜悦ともとれる喘ぎ声が発せられた。見物している女性客達は、博史のしごかれているものを指差し、大喜びしていた。
 博史の忍耐はあっという間に限界を迎え、真弓の指でしごかれている屹立したものから、夥しい白濁液を噴出してしまった。女性客達は、どよめいた。
「うわあっ、こいつ、イッたわ。肛門を犯されてイクなんて、本当に変態!」
「やっぱり、この変態男はホモだったのよ、ホモ!」
「男のくせに、よく女に犯されてイクわね。最低の変態マゾだわ!」

 博史の耳に女性客達の罵声が響き、恥ずかしさで死にたくなったが、彼の受難は終わっていなかった。真弓は博史の尻から離れると、手早くペニスバンドを外し、舞台のそでに放り投げた。それから、四つん這いですすり泣いている博史の髪を掴み、彼の顔を舞台床に押し付けた。
「よくも舞台を、お前の汚らしい白い汁で汚してくれたわね!お前が汚した所は、お前の舌できれいに掃除しなさい!」
 多数の女性客達の前で、あまりにも酷い命令だったが、真弓にとても逆らえない博史は、おずおずと舌を伸ばし、床にこぼした自分の精液を舐め始めた。
「きゃあっ、この変態男は自分の精液を舐めてる!信じられない!」
「最低よね。マゾの変態は、この世で一番醜いわ」
「こいつは、犬畜生以下の変態マゾ男よ!」
 女性客達の罵声が胸に深く刺さったが、既に博史の感覚は半分麻痺しており、彼は機械的に舞台に飛び散った精液を舐め続けた。ただ、精液の生臭い味と、ざらついた床の埃が、彼を苦しめた。
 博史が床の精液を大体舐め取ったところで、真弓が一本鞭を手にした。彼女は一本鞭を振り上げると、博史に告げた。
「舞台を汚したお仕置きは、これからだよ!覚悟おし!」
 真弓は一本鞭を、思いきり四つん這いになっている博史に振り下ろした。
「ぎゃあぁーっ」
 背中を切り裂かれたような激痛に、博史は絶叫を上げて、背を仰け反らせた。真弓は情け容赦無く、一本鞭を色々な角度から博史の体に打ち込んだ。博史は頭を抱えて、舞台中央で転げ回った。真弓の鞭が止んだ時、彼の体は赤い筋で埋め尽くされていた。真弓は舞台でうつ伏せに喘いでいる博史の頭を、ブーツで蹴り飛ばした。
「お客様の前で、何を寝ころんでいるの!仰向けにおなり!」
 鞭打ちで引きつった体を何とか動かし、博史が仰向けになると、真弓は黒色の薄いパンティを脱ぎ捨て、彼の顔に跨って立った。

「お前もお客様の前で、あれだけ恥ずかしい姿を晒して、恥も外聞も無くなったでしょう…でも、最後に人間としての尊厳を全て奪い取ってやるわ。お前は、私のおしっこを飲んで、最低の便器になるのよ。さあ、口をお開け!」

 博史がおずおずと口を開けると、真弓は彼の顔にしゃがみ込んだ。彼女の濃い繁みの中から、赤い陰唇が博史の顔に迫った。女性客達は、息を呑んで見つめている。

「おしっこをこぼして、舞台を汚すんじゃないわよ…さあ、お飲み!」
 真弓が声を掛けた瞬間、彼女の陰部から尿が噴き出た。博史はこぼさぬように、必死に彼女の排尿を飲み続けた。自宅では何度も繰り返している行為であったが、多数の女性客達の前で尿を飲まされるのは、彼に取っては耐え難い苦痛であった。
「うわっ、本当におしっこを飲んでるわ…信じられない!」
「よく、おしっこなんて飲めるわね。この変態男は、最低の人間便器だわ」
「豚でもおしっこなんて飲まないのに…豚以下の最低の変態よ!」
 女性客達の蔑みが、博史の胸を深く抉り、彼の精神は崩壊しそうになった。
 真弓は排尿を終えると、いつも通りに博史の舌で後始末させた。彼女が立ち上がり、客席に向けて一礼すると、割れんばかりの拍手が湧いた。真弓は博史に正座させ、彼にも客席に向けて一礼させた。これでショーは終わったんだ…博史は鞭痕で引きつる体を起こし、ほっと一息ついた。
 しかし、それは考えが甘すぎた。博史は真弓の発した言葉を聞いて、愕然とした。
「皆様、本日は私達のショーをご覧頂き、真にありがとうございます…しかし、この男奴隷は、自分の体液で神聖な舞台を汚してしまいました。先程、お仕置きを少し致しましたが、とても足りません。お客様の中で、この男奴隷を罰して下さる方はいらっしゃいませんか?」

 客席がどよめいた。博史は、誰も志願しませんようにと祈ったが、直ぐに一人の若い女性客が手を挙げた。真弓は満面の笑みを浮かべ、その女性客を手招きした。魔女の仮面を着けたOL風スーツの若い女性客は舞台に上がると、真弓から一本鞭を手渡された。
「お客様、遠慮無く鞭打ってあげて下さいね。間違って死んでも、構いませんから」
 真弓に言われた女性客は、無言で一本鞭を振り上げた。博史は短い悲鳴を上げ、思わず舞台から逃げようとしたが、首輪に繋がれているリードを真弓に引っ張られ、舞台中央でひっくり返った。そこに、若い女性客の振り下ろした鞭が襲いかかった。
「うぎゃーっ」
 悲鳴を上げた博史の体へ、立て続けに若い女性客の鞭が、情け容赦無く叩き込まれた。体中を鞭打たれた博史は、真弓の手にしたリードのために逃げる事が出来ず、舞台中央でもがき苦しむだけだった。ようやく真弓からストップが掛かり、女性客の鞭が止んだ時は、博史の体中の皮膚はズタズタにされ、息も絶え絶えとなり、仰向けになって喘いでいた。
「とても初めてとは思えない、お見事な鞭捌きですわ…それでは、お客様。この男奴隷を便器に使ってみたくありませんか?」
 その若い女性客は、息を乱しながらも深くうなずき、博史は驚愕した。見知らぬ女性の便器にされる…博史は逃げたかったが、既に彼の体は動ける状態ではなかった。その女性客はスカートをたくし上げると、恥ずかしげも無くパンティを脱ぎ捨て、博史の顔に跨った。
「男奴隷、お客様がお前に小水を恵んで下さるのだから、口を大きく開けなさい!一滴でもこぼして、私に恥をかかせたりしたら、骨が露出するまで鞭打ってやるからね!」

 真弓の命令を受けた博史は、泣きそうな顔で口を開いた。若い女性客は博史の顔にしゃがみ込んだが、緊張しているのか、なかなか排尿しなかった。このまま、おしっこが出ないで、諦めてくれ…博史は神に祈ったが、女性客の陰唇が震えたと思った瞬間、尿が勢いよく噴出した。博史はこぼした時のお仕置きを恐れ、死に物狂いで排尿を飲み続けた。長い排尿が終わり、何とかこぼさずに飲み終えた博史は、気が抜けてがっくりとなった。そこに、真弓の厳しい注意を受けた。
「男奴隷、何をぼやぼやしてるの!小水を飲み終えたら、お前の舌で後始末させて頂きなさい!」
 博史は泣きたい思いで何とか首を起こし、尿で濡れた女性客の陰唇に舌を伸ばした。尿を舐め取っている時に、初めて強いアンモニア臭と、舌に刺すような尿の味を感じて、惨めさが倍増した。博史が後始末を終え、若い女性客が舞台を降りて客席に戻ると、真弓が再度客席に一礼し、挨拶した。
「勇気あるお客様に、男奴隷のお仕置きを協力して頂き、真にありがとうございます。他のお客様にもご協力願いたいところですが、男奴隷の体が限界の様ですので、今夜はこれで閉幕とさせて頂きます。それでは、次回のショーもこの男奴隷を連れて来ますので、皆様、お楽しみになさって下さい」
 客席から、又も割れんばかりの拍手が湧いた。舞台中央で仰向けのまま、動けなくなっている博史は半分意識を失いながら、真弓の挨拶と客席の盛大な拍手をぼんやりと聞いていた。

 夜遅く、ハプニングバーから自宅に戻った博史は、全裸に首輪だけの奴隷スタイルで、椅子に座っている真弓の足元に正座させられていた。SMショーで痛めつけられた体には、正座するだけでも難行苦行だった。
「今日のショーは、完璧とは言えなかったわね…まあ、お前も初めてだったから、今夜のお仕置きは特別に勘弁してあげるわ」
 博史は酷く鞭打たれて引きつる体を無理に動かし、真弓に土下座して、とりあえず謝罪の言葉を口にした。
「なにぶん素人なので、真弓様の足を引っ張ってしまい、真に申し訳ございません…ところで、私はまたショーに出演する事になるのでしょうか…?」
 博史がおずおずと訊ねると、真弓は鼻で笑った。
「ふふん、別にお前以外でショーに出たがる男奴隷は大勢いるけど、お前にはリクエストが掛かっているのよ」
「えっ…?」
 自分がリクエストされているとは、どういう意味なのだろう…博史には、真弓の言っている意味が全く理解出来なかった。その時、真弓が手にしているスマホに着信音が鳴った。真弓はスマホの画面に表示されているメールを読み、満足げに微笑んだ。彼女はスマホを仕舞い、博史に向き直った。
「お前、谷崎杏子という20代半ばの女の子を知ってる?」
 真弓は悪戯っぽい表情で博史に訊ね、彼は驚いた。
「その子でしたら、私の会社の部下ですが…?」
 真弓は、楽しそうに説明した。
「杏子はね、大学で同じゼミの後輩だったの。先日、街で偶然に出会って話をしたら、お前の部下だって言うじゃない。彼女は、お前から酷いパワハラを受けていると、泣きそうな顔で私に訴えたわ。可愛い後輩が酷い目に遭っていると聞いたら、放っておけないわよね…それで、お前の本性を話して、お前をハプニングバーのSMショーに連れて行くから、来店するようにと、言っておいたの。魔女の仮面を着けていたから、お前は気づかなかったでしょうけど、お前を最後にお仕置きして、おしっこを飲ませたのは、杏子なのよ」

 真弓の説明に、博史は多大なショックを受け、顔面蒼白となった。彼女の説明は続いた。
「さっき、彼女からお礼のメールが来てね…来週から会社でもお前を虐めてくれるそうよ。もし反抗したら、役員にお前の変態マゾの本性を知らせてやるって…会社でお茶汲みは杏子にさせているそうだけど、お茶の代わりにおしっこを湯飲みに入れて、お前に無理やり飲ませるつもりらしいわ。昼休みには、人目に付かない場所で、お前の尻を鞭打ち、睾丸を蹴り上げ、尿道にボールペンの芯を挿入し、肛門に太い電動バイブを突っ込んでやるって息巻いているの…お前、彼女から相当恨まれているみたいね」
 真弓は、顔を真っ青にして震えている博史を面白そうに見つめ、説明を続けた。
「杏子は、お前がSMショーに出演する時は、必ずハプニングバーに行くそうよ。私はハプニングバーだけじゃなく、彼女を我が家に招待して、お前を存分に虐めさせてあげるつもりだけど…その内、杏子は自分の友達や同僚も誘って、お前を虐めるようになるでしょうね。お前も、私からだけではなく、色々な若い女性に虐められるようになるから、嬉しいでしょう。楽しみにしてなさい。オホホホ…」
 今まで辛く当たってきた部下の女性から酷く虐められる…博史は真弓の説明を聞いて、絶望で目の前が真っ暗になった。しかし、彼の股間のものは、いつの間にか硬く屹立していた。真弓に男奴隷として仕込まれた博史は、部下の杏子から酷く虐められる自分を想像して、絶望と共に一種の陶酔感を覚えていたのだった。

                                   終わり

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小剛流浪記02-02 北京公主の犬になった その2