魔性のメイクアップ その3

作者 yujiさん

・第三章
一週間、夫婦間でどの様な性行為も自粛なさい。



  沙羅から、ダンスを見物に来る男性の半数以上はM属性が多い上に、恵子への
  リクエストで是非、真性マゾ肥満男に鞭を浴びせる姿を見てみたいというメー
  ルが何通が来ている事を言われた恵子だったが、最初は断り続けていた。



  「でも、男の人にそんな鞭を打つなんて・・・」

  「そうかしら?先日、フェテッシュバーであなたにマゾプレイを懇願してき
   た舐男にヒールで踏みつけたり唾を吐きかけたのと変わらないと思うわ。」


  「あの事は・・その、どうしてもあの男の人がそうやって欲しいって言われ
   たので・・お芝居通りに・・」

  「そう・・フフフ、だからお芝居。イコール、ダンスショーなの。ねえ、恵子
   さん。女性に甚振られ虐げられて喜んだり興奮するマゾ男をどう思う?」


  「それは・・その・・」

  「気持ち悪い?軽蔑する?それとも・・可哀想かしら?正直に聞かせて」


  「・・・・どちらかと言うと可哀想だと思います・・」

  「本当に?」


  「え、ええ・・」

  「じゃあ、やってみましょう♪鞭打ちのような苦痛、苦虐を望むM男に魅せ
   て、せめてもの興奮感を与えてあげましょう?少人数制のイベントだし、
   それに・・旦那さんとの「プレイ」に少しは役立つかも知れないわよ♪」



  何時しか恵子は、哲郎からある日を境に被虐的な性行為を求められ続け、少し
  づつ言葉で責める事やフェチな逆奉仕行為をレクチャーされていった。
  
  そしてその行為がフェムドムやドミナトリックスといった女性上位、または
  女性支配者を求めるものだと沙羅から半ば強制的に教授され、ドミノメイク
  やエナメルなどのフィテッシュコスチュームを勧め、身に着けさせられ、
  視覚的なものから「ミストレス」に仕立てられていくのであった。

  ・・・・・・・・・・・


  (あぁ・・け、ケイ・・いや、クロエ様・・)
 
胸を締め付けられる様な興奮感、そしてドクン、ドクンッと鼓動が高鳴って
 いくのが解る。
 哲郎は、PCモニターに映し出されたlatexコスチュームを身に着けたドミナ
 の姿に、情けなく伸びきった包皮を扱きペニスを硬くさせてしまう・・自分の
 愛妻を沙羅がミストレス矯正教育を提案し、そしてそれを受け入れ、徐々に
 格好から性癖へとサディスティンの美貌に染められていく恵子に哲郎は、より
 マゾ願望を高めていくのである。
 カチッ、カチッと、興奮して手汗とカウパー汁でベトベトになったマウスを操作
 しながら、まるで別人の様にキツイ風貌の顔立ちとビザール衣装姿の「クロエ」
 と名乗る恵子の画像を脈打つペニスを扱きながらクリックしていった。


  (・・クロエ女王様、クロエ様・・私めを家畜にして下さい・・

 
 フェム・レーヌの会員制HPは気がつくとリニューアルされ、恵子のプロフィ
 −ルも「レディ・クロエ」という名に変わっていた。

 グレーのシースルーのラテックススーツに革製のブラとショーツ、ピンヒール
 のブーツを履き、そしてロンググローブを着けた手に細く長いワイヤーウィップ
 をリング状に束ね持ち、気品さとサディスティックなエロスを漂わせた姿の写真
 が数枚ほど掲載されているのだ。
 刑務官のようなエナメル帽を被り、ハードな鞭打ちを期待させてしまう印象であ
 る。

 そしてイベントショーの内容は「ダンス」から「家畜懲罰」に大きく変わり、
 もはや「SMショー」となるインベントに出演する恵子は、「マゾ奴隷志願男
 ・家畜養成ドミナ」として鞭打ち、人間灰皿を披露する予定だとHPに記載され
 ていたのだった。



 (い、いよいよ明日の夜・・・恵子様が鞭打ち調教を披露される・・)



 詳しい事は聞かされて無いが、沙羅からのメールによると恵子は、マゾ男の悲し
 い性を悲痛に想うようになり、厳しいSM調教を通じた母性愛の性に目覚め、
 哲郎と同じようにドミナ姿の恵子に興奮し、白豚家畜男としてイベント出演志願
 を申し出てきた肥満男の浅ましい要望を苦悩の末、受け入れた。というものらし
 い。
 


 (ライブで見てみたい・・恵子様、いや・・ミストレスになった妻の姿を・・)

哲郎は、沙羅から恵子が出演するショーを見学及び参加、イベント会場の入場
 を固く禁じられていたのだ。

 

 サディスティンに覚醒した妻の姿、そして会員制クラブのミストレスとして在籍
 してるかのような「レディ・クロエ」という名の妻の姿、格好・・妄想でしか
 体験出来ない愛妻のマゾ家畜となった自分の姿に歯痒さを感じつつも、哲郎は
 恵子がブーツ履きで蒸らしたパンストを鼻に押し当て、時間が経って臭く饐えた
 香りを匂いながら情けなくペニスを扱く日課が続いていた。

  「あぁぁ!い、いい、凄く興奮します!く、クロエ女王様!!」


 ・・・・・・・・・・・・・・



 無機質なコンクリート壁に囲まれた空間。そして壁に掛けられた拷問や懲罰で
 使用されるような数種の鞭や、人の顔面が入れる開口が施されたステンレス
 ゴールドの異様な便器・・。

 この異質な空間は以前、哲郎が沙羅に黄金調教を受けた場所である。
 そして以前のようなエナメルキャットスーツ姿で壁際に寄り掛かって口端を吊り
 上げ笑みを浮かべる沙羅と、背中と腿が打ち傷と蚯蚓腫れが痛々しい肥満男が
 ペニスを腫らせながら部屋の中央で跪く姿があった。



   パァァンッ!!!


 「何グズグズしてる!お前!ミストレスに感謝の言葉をお言い!!」


 突然、壁際で沙羅が手に持っていた乗馬鞭を床に打ち付け、同じく部屋の中央
 でオープンバストのラッテクススーツとレザーブラを身に着けた妖艶ドミナに
 対して調教の謝辞を述べるよう怒声を上げたのだった。



 「も、申し訳御座いません!ミストレス・クロエ様、本日はこの豚家畜に鞭打ち
  調教をして頂き誠にありがとう御座いました!」

 「よく耐えたわね。合格よ。ブタオ、あなたの望み通り私の専属マゾ奴隷にして
  あげるわ。御奉仕から消臭、便器としても扱うけど、いいかしら?」


 「はっはい!喜んで勤めせて頂きます!」

 「宜しい。じゃあ隷属の忠誠として・・そうね〜私のアナルを舌で掃除しながら
  、お前の股間で固くなってるペニスを扱いて射精なさい」


 「フフフ、良かったわねぇ〜ブタオ。こんな優しくて御奉仕とか射精させてくれ
  る女王様なんていないわよ?あ、そうそう恵子さん。明日のイベントはもっと
  キツイ口調で罵ったほうがいいわね。そこのブタに対しても」

 「ええ。そのつもりです。ほらっブタオ!しっかり舐めて綺麗におし!」


 M男にとってマゾ行為を期待させ、見るだけで股間が硬くなってしまうドミナの
 衣装を身に着けた姿。

 浅ましいマゾ男の願望に苦悩し、沙羅に調教トレーニングを受けさせられた恵子
 は、何時しか「私に出来るのなら・・」と沙羅の提案を受け入れてしまった
 のだった。


 ・・・・・・・・・・・


 
 恵子にとって4日間の「ドミナ養成スクール」は、以外にも充実した毎日だった。

 人気も無く、静寂に包まれた高原での人馬調教や家畜矯正、懲罰鞭打ちなど、
 あれ程に人体への鞭打ちを拒んでいた恵子だったのだが、マスターミストレスで
 ある沙羅に巧みに導かれ、スレイブパートナーとして応募した尾山 悦男という
 中年の肥満男から女尊男卑の憧れ、女性の便器、家畜隷属といったマゾ男の性癖
 をカウンセリングされ、ついに鞭を悦男の背に打ち込み、激痛で雄たけびを上げ
 ながらもペニスを固くさせていた悦男に対して、恵子の中で何か「愛しさ」の
 ような感情が芽生え始めていったのだった。


 「悦男、ついてきなさい」


 
 白いスキニーパンツとブーツ、普段着の様なカットソーとスカーフを付け、右手
 に持った固い芯入りのショートウィップを持つ恵子の姿はまるで、奴隷を連れて
 バカンスに来た女主人である。

 悦男というマゾ男の悲しい性・・苦痛屈辱を望み性的喜びや射精を繰り返す姿・・
 ドミナとしの自分を求める限り、悦男を見放す事は出来ない・・既に恵子は心の
 中で悦男からの奴隷志願を受け入れようと考えていたのだ。
 
 そして・・夫である哲郎に対しては愛し合う絆を破ってしまった事やもはや浮気
 以上の行為をしてしまった罪は許され無い・・



 「悦男・・・お前を私の奴隷として仮契約します」

 「あ、有難う御座います!!恵子様!これ以上無い幸せで御座います!!」


 「おだまり!!まだ奴隷にしたわけじゃ無いわ。これからイベントまでの二日間
  、お前が便器として、舐め奉仕としても使用出来るか採点してからよ!
  不合格なら即刻廃棄します。それと・・先日、顔面圧迫の時に勝手に射精した
  罰を与えるわ!いいわね?」

 「は、はい!!このブタオめにどうか厳しい罰をお与え下さい!!」



 「フフ。恵子さん駄目よ、それじゃ。もっと厳しい口調で罵っておやりなさい。
  もっと暴力的な口調でもっと苦痛を与えるのよ!それがあなたの役割よ」


 「はっはい!・・・ブタオ!汚い尻をお上げ!!」

 「はいぃ!」


 「もっと高く!醜い姿をお見せ!!そう・・これからお前に100回鞭打ちするわ。
  一発一発ハッキリと数をお言い!!」


 
 ビュンッ!という空切り音と共に、又を広げ前屈の姿勢を取った全裸の悦男の
 尻部に鋭い鞭を打ち付ける恵子。
 その様子を満足そうに見つめながら小型のビデオカメラで恵子の鞭打ちシーン
 を撮りつづける沙羅は、もはや哲郎のような半端なマゾフェチ男では恵子が満足
 出来ないように体臭奉仕や体液、黄金拝受の面でも更に強化を目論んでいた。


  
  バチンッ!!、ビャンッ!!



 「アグゥゥッ!!ご、五十八ぃ・・」

 「ガタガタするな!!失禁なんかしたらペニスを潰すよ!!」



 (ウフフフ♪いいわよ恵子さん、汗で赤いエナメルブラが透けて見えてとって
  もセクシーだわ♪フフ・・あなたの「元」夫のゴミオが入札するのが楽しみ)


 ・・・・・・・・・・・・


「そう・・じゃあ哲郎さんは私のトイレになってみたいの?」

 「・・・はい。」


 「なりたいの?なりたくないの?・・ちゃんと言ってごらん!!」 

 

 5日ぶりに帰宅してきた恵子は、流石に何処か余所余所しい感じを受けたが、哲郎
 が想像していたよりも全く普通な印象でしか無かった。
 だがそれでも、およそ数週間前の恵子の姿格好から想像できないぐらい肉感的で
 色気漂うものになっていた。

 元々ボリュームあるバストやヒップ、ムチムチした太腿など比較的に長身でグラ
 マラスな身体の恵子がセクシーなノースリーブのタイトワンピースを着用し、ア
 クセサリー類を身に着け、キツめのアイラインを引くと官能的でセクシーなS女
 性の雰囲気を醸し出してくるのだ。

 そんな姿の自分を興奮の眼差しで見つめる哲郎を虐めてみたくなってしまう衝動
 が芽生えてきてしまう恵子は、沙羅による様々なサディスティン教育や女尊男卑
 の世界、男マゾヒストの卑しい性癖など叩き込まれ、自らドミナの扉を開けて
 しまった賜物であるのだろう・・。


 M男の性癖などを知ってしまった恵子は、哲郎の性癖が女性の体臭や排泄物を
 嗅ぎ舐め、浴びせられる事に性的興奮を表す「汚物処理系のマゾ」だと沙羅から
 教え込まれ、そういったマゾヒストに対応する調教を苦悩と葛藤しながらも、
 沙羅の半ば強制的なレクチャーを受けるしかなかった。



 ・・もし、恵子さんの旦那が汚物マゾを望むのなら屈辱を与えなさい。

   惨めに、汚らしく、ゴミや汚物入れとして。


 ・・愛しく思えるからこそ叶えてあげなさい。そして心から軽蔑なさい。
 
   何故なら、それが彼のマゾとしての快楽なのだから。


 
 恵子の頭の中で過る呪文のような沙羅の言葉。
 自分自身、本当は暴力的な言葉責めや鞭打ち責めは望まれてもやりたくない。
 既に「悦男」という家畜マゾ男と専属奴隷契約してしまったが、一か月間の
 「期間限定」にして欲しいという事を悦男には事前に知らせてある。

 ハードな鞭打ちと苦痛は、家畜マゾ責めを懇願する悦男を喜ばす為であり、本来
 の目的は哲郎の予想されるマゾ汚物の性癖に備えて黄金拝受や嘔吐受け、奉仕
 行為の練習台になって貰いたいのが目的だったのだ。

 そして、恵子自身も幾度のハードなミストレスプレイをレクチャーされ実践させ
 られていく中で、マゾヒストが惨めさや屈辱にペニスを固くさせてしまう事に
 嫌悪感を抱きつつも性的な興奮が芽生えてしまっていた。

 「ふふ。ねえ、私の事を恵子さまって呼んで貰えるかしら?そのうほうがあなた
  も興奮するんじゃない?」

 「恵子・・サマ・・は、はい!恵子様!」


 「ウフフフ♪大きくして・・ホント変態Mね。便器になってみたいだなんて・・
  自分がどこまで情けない事を言ってるのが解ってるのかしら?」

 「す、すみません・・」


 「ねえ。便器になるって事は私の出したものを浴びたり食べたりするってこと
  よねぇ〜。それって人間のする事かしら?それとも人じゃないのかしら?
  あなたは」

 「それは、その〜・・」


 「否定しないの?こんな酷い事言われて。そうね〜そのみっともない勃起を直立
  させてるくらいだから。人として最低よ、お前。それでもいいのかしら?」

 「は、はい。僕・・いえ、私はマゾ便器として、恵子様の便器として使用された
  くお願い申し上げます」


 「最低・・。私が留守にしてる時もそんな想像してオナニーしたり、ヒールや
  ブーツの匂い嗅いでシコシコしてたんでしょう?私に虐められるのを妄想し
  て・・」

 「はっはい・・何度もしました」


 「気色悪い男・・・ねえ哲郎。私、あなたの変態プレイに付き合ってあげてから
  男の人を甚振ってみたい願望かしら?興味があるんだけど・・ゲロも平気かし
  ら?」

 (ゲ・・ゲロ・・恵子・・様のゲロ・・)


 「嫌なの?私の身体から出るものなのよ。便器になりたいのでしょ?だったら
  出来るわよねぇ〜私の汚物処理。そのマゾペニスをビンビンにさせて情けな
  く射精出来るのにねぇ・・いいのよ私はどちらでも。その代わりもう二度と
  変態遊びに付き合ってあげないけど。」

 「出来ます!恵子様のマゾ汚物処理として扱って下さい!」


 「・・・耐えられるのね。お尻の穴とかアソコのカスも舌で掃除させるわよ。
  途中でギブアップなんて絶対許さないわ。」



 ソファーに腰かけながら脚を優雅に組み直し、自分を馬鹿にするような軽蔑の
 視線を送る恵子の面前に立ちながらマゾの興奮を示すようにペニスを硬直させ、
 情けない表情を浮かべる哲郎は、想像以上にサディスティンに教育された妻の
 姿に卑しい願望を高めていくのであった。

 

 「そうね〜フフ、証拠を見せて貰おうかしら?お前の情けないマゾっぷりをね。
  ほらっ、その床に置いてる黒いビニール袋を開けてごらん。」



 恵子が指を指したところを徐に見ると、壁際に置いてあるゴミ箱の横に小さな
 黒透明の袋が丸めて置かれていたのだった。
 

 「何してるのよ、さっさと取りに行って此処で開けるのよ!このノロマ!」

 「は、はい!申し訳ありません」



 恵子に一喝され、早足でその小さく丸まったビニール袋を取って再び恵子の前
 に戻ってきた哲郎は、手に持った袋と恵子の顔を交互に情けない表情で見つめる
 ばかりであった。



 「ちょっと・・何、間抜け面してるのよ!気持ち悪い野郎ね。それ、そのゴミ
  袋を開けて中身を出しな。フフ、お前にとっては最高のものよ♪」
 恵子に罵倒され、興奮しながらも哲郎は結んだビニール紐を興奮徐に解くと、
 微かな香水と饐えたような匂いが鼻に漂い、高鳴る興奮を抑えながらも袋の中
 から触り心地のよい布地を取り出すと、それは恵子がベリーダンスを習い始め
 た頃に見せてもらったグレーシルバーTバックショーツであった。


 (あぁぁ・・クロッチがこんなに黒ずんで凄い匂い・・)

 「ウフフ・・それお気に入りで三日間も履いたのよ♪お前みたいな便器志願する
  変態にはたまらないでしょう〜その汚れたTバック。色んな私の出たものが
  混じって、臭くなって・・処分するつもりだったのよ」

 「あ、あの・・か、嗅がせて下さい・・」


 「フッ、クズ。ほら、お尻に食い込んでた部分を鼻に当てるように被ってごらん
  。お前専用のマスクよ、匂いを嗅ぎながらゆっくり舌先で舐めてごらん?」



 哲郎にとってマゾ心を掻き立てる恵子の言葉責め・・そして恵子が洗わずに履き
 続けたTバックショーツを震える手で広げ、頭から被り、鼻と口をクロッチに
 密着させると、饐えた生臭く変質したヴァギナの匂いと便臭が混じった強烈な
 香りに思わず仰け反ってしまうのであった。


 「んッヌゥゥ〜〜!!!」

 「ちょっと、気色悪い声出すんじゃないよ!!嫌なのお前、私の履いた下着。
  お礼も言えないのかしら?ブタ!」


 「はぁはぁ、スゥ〜〜・・んぁ・・あ、りがとうございますぅ・・」

 「情けないわね〜本当に。便器どころかアナルも掃除出来ないんじゃない?
  ほら、舌でも味わってごらん。丁寧に・・そう。腰を振って、みっともなく
  射精なさい。」



 貶され、罵られながら恵子のキツイ汚臭を嗅ぎ、舌がピリピリして唾液で分泌し 
 てきた生臭さを舐め取りながらも哲郎は徐々にその刺激臭と濃密なヴァギナの
 香りに狂わされながら猛烈な興奮感で満たされていた。


 「い、イィィ!!」

 「ウフフフ!ほらほら、もっと感じてごらん!香ばしくて、たまらないでしょう
  〜♪」


 「アヒィィィー!!」



 口元に密着したTバックの汚れたクロッチを夢中で舐め、情けなく腰を振りなが
 ら反り返ったペニスの鈴口からカウパー汁を飛び散らす哲郎の哀れな姿に、恵子
 はツンッと刺す様な蒸臭いパンストを履いた足裏で哲郎の顔面を蹴り飛ばすよう
 に押し付けたのだ。


 「フフ・・オラッ!さっさと精子出してみな!このブタ野郎!」



 初めて聞く恵子のドスが効いた声色の罵声を浴び、生臭い蒸れた激臭に包まれな
 がら哲郎は、気が狂いそうなマゾヒスティックの興奮にたまらず精液を飛び散ら
 しながら失禁してしまったのだった。


 「アッイイィィ!!」




  ・・ウフフ、アッハハハ!!



 ・・・・・・・・・・・・



 
 そして、猛烈な射精感と興奮に眩暈が襲い掛かってきた哲郎は気絶するように
 倒れ込んでしまったのだが・・


 (ぅぅぅ・・あぁぁ・・け・・恵子さまぁ・・)



 ・・・郎さん、あなた・・


 (んん・・あ、あれ?そ、そうか夢・・か)



 未だ妙にリアル微睡に包まれる感覚の中、瞼を開けると寝巻き姿の恵子が自分を
 心配そうに見ながら見つめていたのだった。

 
 「哲郎さん、すごく魘されてたから心配したわ・・」

 「ん、うん・・いっいや、その変な夢を見ててさ・・」


 「そうなの?あ、あのね・・その、エッチな夢?」

 「えっ?な、何で?」


 「その・・私の名前呼びながら、こっ擦ってたから・・」

 

 恥じらう恵子の視線の先を見ると、そこは多量の精液で大きな染みを作っていた
 自分の寝巻きズボンであり、ボクサーブリーフからは泡だった精液染み出て何と
 も情けない姿である事に、哲郎は恵子の顔を恥ずかしさのあまり直視出来きな
 かった。


 「い、いや・・これは〜ちょっと・・ね」

 「うっうん・・ね、ねえ哲郎さん、そのままじゃ風邪引いちゃうから・・シャワ
  −浴びてきたほうがいいわ・・。」



 頬を朱く染めながら自分を心配する恵子の仕草が愛しい・・
 あの長い現実の様な淫夢でサディステックなS女に変貌していった恵子の姿とは
 真逆のような姿である。

 だが、この今居る可愛らしさがある恵子こそが「現実」の姿である。
 今まで女性の家畜マゾ願望や便器・・そして鞭打ちなど、マゾ性癖の強い哲郎は
 、自分の愛妻である恵子に対しては、その卑しい願望を仕向け無いように我慢し
 続けてきた。

 しかし先日、M気が少しあるという同僚にSM系のミストレスバーに誘われ、
 そこで沙羅という元・M専科のSMクラブのミストレスとして働いていた熟女
 から何気にも恵子の事を話してみると、容・格好から恵子を「女王」として
 仕立て、鞭打ちを教え込み、哲郎自ら打撃系のドミナとして恵子を仕立てていく
 アドバイスを受けてから、歪んだ卑しいマゾ願望が興奮の渦となって頭から離れ
 なかったのである。


 色気のあるグラマラスな肉体・・自分が似合うからと言って流れる様な凛々しい
 ショートヘアにした恵子の姿・・。

 哲郎はシャワーを浴びながら、恵子のボンテージ姿を妄想していた。
 あの夢の中の様なサディスティンを醸し出すフェイスメイクを哀願し、黒革の
 ピンヒールブーツを履いてもらいたい衝動をもはや抑えきる事が出来ない・・
 ペニスの鈴口から糸を引くように先走りを垂らしながら、いよいよ恵子を沙羅に
 教えて貰った本格的なボンテージ衣装や調教器具が揃うショップに連れていく
 事を決意したのだった。


 そして今夜・・哲郎は「夢」では無く、無垢な恵子をサディスティックでアブ
 ノーマルなドミナへと育成していく為に、卑しいフェチマゾ行為を要求してい
 くのである。


 「チュッ、ジュルッ、ペッ・・はぁはぁ、アンッ・・哲郎さんの顔、私の唾液
  でベトベト・・それに凄く硬いわぁ〜オチンチン」

 「ハァハァハァッ、恵子のツバ、すごく美味しい・・もっと、今度はもっと強く
  吐いて!恵子のものなら何でも嬉しいから」


 「ホント?じゃ、じゃあ・・こんな感じ?んん・・ペッ!」

 
 ビチャッ!という顔面に吐かれた唾吐きの音と、プクプクと泡立ちながら自分
 の鼻から口に伝う恵子の唾液の感触と甘く生臭い香りに包まれ、哲郎の興奮は
 高まるばかりである。

 真紅のセクシーなランジェリーをクローゼットの奥から取り出し、哲郎のリクエ
 ストで派手な化粧をしてみた恵子は興奮しきった哲郎を見て、自らも自分のいや
 らしい格好や久し振りの性行為も手伝って、自我を忘れる程に興奮してしまう
 のであった。


 グチュグチュと卑猥でいやらしい音を立てながら、哲郎の先走りまみれのペニス  
 を哀願通り強く乱暴に扱き上げ、自分が舐めたり吐いた唾液で顔面がベトベトに
 なりながらも、舌を出し荒い興奮の息づかいをしている哲郎の姿を見ていると、
 たまらなく自分もショーツの中に指を入れて愛液で湿ったヴァギナを弄ってし
 まったのだ。



  ヌチュ・・ピチャッ、ヌチュッグチュッ


 「アンッ・・あはぁん!わ、私も変になっちゃいそう・・哲郎さん・・」

 「い、いいよっ見せて!恵子のするとこ!ハァハァハァ、今度は自分で扱くから
  、け、恵子の足を顔に、僕の顔を踏んで!」


 「え、でっでも、そんな事」

 「お、お願い!ハァハァハァ・・」


 (す、すごいわっ、オチンチンから、ザ、ザーメン出てバッキバキになって、
  スケベになっちゃう私、どんどんスケベで変態になっちゃうぅ!)

 「す、ストッキング蒸れてるから、くっ臭いけど大丈夫?」

 「う、うん!臭わして、恵子の蒸れたパンストの足先で、変態の僕をお仕置き
  して!」


 「アンッやだ・・臭いだなんて、はぁはぁ・・じゃ、じゃあお仕置き、お仕置き
  よ哲郎さん、私の唾で興奮してオナニーしてる変態さんに・・もっと臭い足
  裏で踏みつけてあげる」


 ブラジャーの横から手を入れて、そのグラマラスな乳房を弄り、愛液でビチャ
 ビチャになったショーツの中でヴァギナを三本の指で掻き毟りながら、興奮と
 快感で我を忘れるように舌を出して絶頂を貪る恵子は、哲郎の卑しい懇願の
 言葉すら意味も無くし、哲郎の求めるよう汗蒸れた黒いパンストの足裏を顔に
 押し付けていった。


 「むぅぅっ!!んんん!はぁ〜〜ハァハァ、す、すっぱくて、ツーンとして、
  凄く興奮しますぅ〜!」

 「も、もう!いやらしくて変態なんだから〜♪じゃあもう私のクッサイ臭いで
  い、イッちゃいなさい!」


 「は、ハイィ!ハァハァハァ、いっイイ!ムゥゥ〜い、イケ変態って言って、
  罵って!」

 
 (アァンンっ!ダメダメ、あぁぁもうイッちゃいそう!)


 「はぁはぁ、い、イケ!この変態!」

 「ムゥゥゥ!?い、イク、イキます!け、恵子さまぁ〜!」

 「あぁんっイク、私もいっちゃうぅぅ!!!」


 今まで体験した事の無い変態行為、そして相互オナニー・・淫らに、いやらしく
 舌を出して快感を貪ろうとする自分の姿に理性を失い、獣のようにヴァギナを
 弄って昇天してしまったのだ。

 ガクガクと痙攣しながら愛液を吹き出し、気を失うような感覚のまま哲郎の上に
 もたれながら恵子は、もう普通の行為ではエクスタシーを迎えられない事を身体
 が覚えてしまったのだ。

 そして哲郎は、もたれかかる恵子の身体の感触と、想像以上に恵子がいやらしい
 痴性がある事に驚きと興奮の中、痰吐きや排泄処理、蹴りやビンタの仕方を教え
 込んでいきたいと、マゾの興奮と願望でムッチリと絡みつく恵子の太ももの感触
 で情けなく精液を吐き出してしまうのであった。



 ・・・・・・・・・・・・
 
 
 ここ数日。
 あの淫欲のマゾ夢から覚め、哲郎の夢精を切っ掛けに夫婦のセックスは、フェテ
 ィシュで情熱的なものに変わっていった。
 妻は夫が自分で気持ちよくなる事に喜び、夫はノーマルな妻にフェチ責めを覚え
 させていく事に狂いそうなぐらい興奮していた。


 「恥ずかしいわ・・そんな恰好・・」

 「ダメ・・かな?やっぱり」


 「うん・・でも、哲郎さんが着て欲しいっていうのなら・・いいわ。」

 「本当?じゃ、じゃあさネットでそういう衣装とかある店を見つけたんだけど
  ・・行ってみない?今日、休みだし」


 「そっそうね・・ちょっと緊張するけど、私達だけの秘密だし・・ふふ。じゃ、
  じゃあお化粧してくるわね」

 「あ、あのさ、この画像の女性みたいな感じで化粧してほ、欲しいかな?って
  ・・・ほらさ、ボンテージ試着した時に感じとか見てみたいと思って・・」


 「え、でも何だか少し派手っていうか、私にこんなメイク合うかしら・・」

 


 朝食の後、朝方の事情や自分がSMの「M」に少し興味がある事などを掻い摘ん
 で恵子に話しをしてしまった。
 今まで哲郎から性行為の事など話す事が無かったものだから、恵子は半ば驚きと
 恥じらいはあったものの、逆に哲郎が自分に性的な魅力を感じてくれてたのが
 嬉しかったのである。

 哲郎がSMに興味があると打ち明けられたのは流石に驚いてしまった恵子だが、
 セックスの一部として「お遊び程度」ものだと哲郎から言われ、インターネット
 でミストレス用ボンテージ衣装を見せて貰ったりと、SMや女王プレイの知識も
 全く無い恵子は、哲郎が哀願するまま聞き入れてしまうのだった。


 
 ・・・・・・・・・・

 
 (凄い!あぁ・・これを恵子様が着たら・・)


 「Queen,s」と小さな看板が掲げられた小規模な店舗の中。
 若干、緊張の面持ちで入店すると、女性用専門のSMボンテージショップという
 沙羅の紹介通り、本格的な女王様向けの衣装がディスプレイしてあった。

 整然と掛けられているエナメル製の他、レザー等衣装や本格的な一本鞭、双条鞭
 が数十本と並ぶ空間は、恵子をドミナへと教育していく最初のハードルであるの
 だ。
 


 「ね、ねえ哲郎さん、すごいお店ね・・」

 「そうだね・・あっあのさ恵子?」


 「えっ?」

 「試着出来るみたいだし・・着てみない?」

 
 「え、でも・・」

 「サイズとかもあるしさ、下着を選ぶみたいに。」


 「え、ええ・・そうよね、こういうの着れるかどうか解らないから・・哲郎さ
  んは、ど、どんなのがいいと思う?」



 ボンテージショップ内の雰囲気が本格的な女王様向けの事もあるが、哲郎の
 リクエスト通り色っぽいS女性の雰囲気を醸し出す様なメイクをした恵子の顔
 や、一度しか履いた事が無いタイトなレザーのスカート、メタルヒールのハイ
 ヒールを履き、身に着けた恵子の姿だけでも哲郎の股間は甘美なマゾ願望の
 刺激に耐えられず、スラックスに情けない膨らみを作ってしまっていた。

 
 「あ・・アレはど、どうかな?」


 興奮気味の哲郎が指先で指した先を見ると、等身大のマネキンにディスプレイ
 されている黒とシルバーのノースリーブレオタード型ボンテージが店内の照明
 に照らされ、光沢感ある革とエナメルの素材が妖しく輝いていた。

 
 (哲郎さん、こういう衣装を私に着せたかったのね・・でも、私にこんなセク
  ーな衣装・・着れるのかしら?)


 「どっどうかな?恵子に似合うと思ったけど・・」

 「う、うん・・あなたが着て欲しいって言うのなら・・サイズは大丈夫かしら」

 「宜しければご試着なさいますか?」



 まるで自分達の行動を見て、タイミングを見計らったように話しかけてきたの
 は、このショップのスッタフと思われる女性であった。


 「え?え、ええ、はい。あの、サイズとか大丈夫でしょうか?」

 「お選び頂いているところ突然すみません。失礼ですが、お客様のバストと
  ヒップのサイズを伺っても宜しいでしょうか?」


 「は、はい、えっと・・89と92です」


 流調で丁寧な話し方の女性店員は三十〜四十代の長身でスタイル良く、レザー
 パンツが長い脚を際立ているようだ。

 マゾ男の直感なのか?
 哲郎はその女性スタッフを見て何となくミストレスの独特の色気を感じていた。
 

 「サイズは大丈夫です。それと在庫も一着御座います。どうしても、当店の
  扱ってるボンテージや鞭もそうですがセミオーダーのものが多くて、なかなか
  サイズ等で現品などは合わないケースが御座いますが、お客様のボディサイズ
  と似たサイズのクラブミストレスの方が先日、購入されたタイプと同じもの
  なので大丈夫だと思いますよ。」

 「あ、はい。良かったわ・・私、お尻が大きくて・・」

 「いえいえ、とてもセクシーでM男性の目を引き付けますよ♪それにこちらの
  タイプは動きやすいのが特長でして、蹴り等の格闘系や打撃系のハードな
  プレイにも適してますし、勿論、雰囲気からでもインパクトがありますから
  、パートナーの方とのお楽しみも膨らみますわ」


 
 側に居る哲郎が熱い視線でディスプレイされたボンテージと自分を見ているの
 が伝わってくる・・欲目の視線・・恵子は哲郎がこの革の衣装を着た自分とSM
 プレイというものをしてみたいのだろうと感じていた。

 もしかしたら・・哲郎は普通のセックスではもの足りなく既にSMクラブとかに
 通っているのでは?・・違ったとしても今まで哲郎から話す事も無かった性的な
 願望やしてみたい事を打ち明けてくれたのは嬉しかったのと、複雑な気持ちで
 交差していたのだった。



 ・・・・・・・・・・・・・


 コンッ、コンッ


 「お客様。サイズのほうは如何でしょう?」

 「あ、はい。大丈夫だと思います・・」


 

 恵子は戸惑いながらも哲郎が選んだボンテージを身に着けた後、女性スタッフか
 ら暫しSMの事やマゾ男の嬲り方、そして店の奥側に陳列された鞭やスパンキン
 グツールを興奮の面持ちで選び眺めている哲郎の姿を聞かされ、鞭打ちをメイン
 としたプレイを強く勧められてしまうのであった。


 「如何でしょう?逆に普段の下着を身に着けられて、フィットとしたピンヒール
  のブーツを履きますと女王様然とした印象のボンテージと違って不思議な感じ
  がすると思います。」

 「え、ええ。普段はこんな格好をしないので何だか変な感じ・・いやらしいと言
  うか・・」


 「はい。そうです♪今、奥様が感じている感覚がスレイブの旦那様にとってマゾ
  心を強く刺激して興奮させるものですよ♪」

 「スレイブ?」


 「ええ♪奴隷・・マゾ奴隷。Mのパートナーに示す言葉です。旦那様は恐らくハ
  −ド趣向の方とお見受け致しましたので、是非に躊躇なく惨めにさせていく事
  をお勧め致しますわ♪」

 「頑張ってみます・・・」


 「ええ是非に♪フフ、普段の下着姿にスパイスを効かせた格好を魅せる事やSM
  の行為は愛情と信頼関係の深い御夫婦ならではのものですよ♪」



 広いフィッテイングルーム内に置かれた大きな鏡に映る自分の姿・・

 決してセクシーなランジェリーでは無く、どちらかと言うと気品があって高級な
 淑女らしい刺繍入りのゴールドベージュのブラジャーとショーツに15デニールの
 薄いサテンブラックの海外ブランド製のパンティストッキングを履き身に着けた
 姿は哲郎と出掛けたりデートする時に、時々身に着けるインナーである。

 だが、その気品ある淑女の下着姿にメタルアンクレットの細長いピンヒールの黒
 革ブーツを履いた自分の姿を見ていると、恵子はその妙なエロスな感覚に囚われ
 ていき、初めてボンテージを身に着けた時よりも性器が熱を帯びてきてしまって
 いたのだった。


 (この格好で鞭・・を持ったら哲郎さんが望む女王様に見られるかしら・・)


 ・・・・・・・・・・・・



 (あぁ、恵子さまぁ・・・)



 全裸になってフローリングの床に額を付け、情けないマゾヒストの性を昂らせな
 がらプレイルームと化した部屋の中央で跪く哲郎は、M男責めとS女性教育を
 己のマゾ欲望に忠実なまま真性女王に仕立てている恵子を待ち侘びていた。


 ・・カツンッ、カツンッ


 部屋の扉が開き、跪く自分の正面に向かってゆっくり歩いてくる恵子の履いてい
 るヒールの音が部屋の中に反響し、その音を聞く哲郎のマゾ性を昂らせていく
 のであった。


 「ブタオ。顔を上げて調教の御挨拶をなさい。」


 肥えて脂ぎったマゾの中年男を見下し、厳しい言葉使いを中心に哲郎から教え込
 まれた恵子は、約二ヵ月掛かってようやく哲郎の補助無しに言えるようになって
 いった。
 


 「はい!恵子様。本日も私めのようなマゾ豚男に御調教を頂ける事に感謝致しま
  す!」


 「そう。フフ・・今夜は一段とその仮性包茎の醜いペニスを勃起させているけど
  、私のこの格好で甚振られる事に興奮したのかしら?」

 「はっハイ!凛々しくお美しいスーツ姿の恵子様に厳しく嬲って頂ける事を妄想
  しておりました」


 興奮して徐々に息が荒くなっている哲郎の歪んだ顔を見下すような格好で仁王立
 ちする恵子の姿は、ボンテージ姿よりも哲郎がずっと懇願していたものだった。

 5インチのヒールとメタルシルバーのアンクレットが踏み嬲られるマゾの欲求を
 増幅させるような黒革のパンプスヒールを履き、ヌーディーで光沢の強いグロス
 系のベージュカラーのオールスルーパンティストッキングを身に着け、恵子の
 肉感的な太腿や大きなヒップを引き立たせ、悩ましくラインを強調する黒いタイ
 トスカートを履き、スノーホワイトのサテンブラウスの上にOL時代のベストを
 着用しているのである。 
 
 きつく厳しいキャリアウーマンをイメージし、黒髪のストレートショートヘアに
 して元々の優しい目元をコスメティックメイクによって眉を細くし、アイライン
 をダークパープルで引いてイメージチェンジを果たし終えたばかりであった。


 今までは視覚的や哲郎の性癖の為に苦悩と必死で鞭打ちやヒール責め、罵るよう 
 な言葉責めを覚え、それでも本来は優しい恵子にとってはかなりキャパシティ
 オーバーなハード女王プレイを教育されていき、SMについて全く知識の無かっ
 た恵子は現状の行為が「女王様ごっこ」というものだという事を哲郎の思惑通り
 覚えさせられてしまっていたのである。

 そして今夜以降、恵子にとっていよいよ第二ステージの幕開けでもあるのだ。
 もはやセクシーなランジェリー姿や奇抜なボンテージ姿で哲郎を視覚的興奮させ 
 ていた行為を哲郎自ら封印させられ、最低の汚物男として夫婦から女御主人様と
 家畜奴隷の関係に転落させる逆調教を何も知らない恵子はさせられていくので
 ある・・。


 「ねえ。私のこの履いているヒール・・殆ど毎日履きこんで臭くなってるのよ。
  それで明日からこの臭いヒールをお前に嗅がしてセルフオナニーをさせようと
  思うけれど・・いいかしら?」

 「ハイ!恵子様のお履きになられたハイヒールで自慰させて頂けるなんて幸せで
  御座います!」


 「いいのね・・もう私の手や脚で射精出来なくなるのよ?」

 「はい、宜しくお願い致します!」


 「解ったわ。じゃあお前が本当に最低のマゾ男かどうか試してあげる・・顔を
  上げて舌をお出し!」



 事前に哲郎からレクチャーを受けたセリフではあるものの、脈打つまで勃起させ
 たペニスから汁を垂らし、ここまで惨めな選択でも逆に興奮を表せていく哲郎の
 姿に恵子は少しづづ「軽蔑心」が芽生え始めてきている事に戸惑っていた。


 「ブゥゥ!ムゥゥゥ!!?」



 靴底が擦れ、汚れきったパンプスヒールの靴底を舌を出し惨めで情けない表情を
 披露する哲郎の顔面を踏み潰すように強く押し付ける恵子は、こんな無様な状況
 でもペニスがマゾの喜びで踊るように勃起する姿を見て、初めて自然に惨めな
 行為を哲郎に指示してしまうのであった。


 「ほらっ。特別にセンズリを許可してあげる。靴跡がお前の顔に残るぐらい踏み
  潰すからしっかり感じてごらん!」

 「ぶぉぅ?ムぐぉぉぉ!!」


 「気持ち悪い声ねぇ。ねえ、今日はお前を叩きたい気分だわ・・今夜はお前が泣
  くまでビンタと鞭で調教してあげる・・」


 夢の中でのマゾ宴・・そして現実。
 哲郎は自分の望む夢のような行為が予想以上に体現し、自分の望むサディスティ
 ンに恵子を仕立て上げていくのと同時に、恵子から自分への愛情が削れていくの
 に気付か無かったのである。

 第二ステージ。それは二度と戻らない幸と、瞬く間に訪れる灰色の結末に向かっ
 ていく事。
 折角、教えてくれたマゾ夢の結末を哲郎は学習出来なかったのだった・・。

 
 ・・・・・・・・・・


 (恵子・・・さま・・)


 テーブルに置かれた離婚届けと別れを示す手紙・・

 残された恵子の匂い付きハイヒールとブーツや捨てたパンティストッキング、
 買い込んだボンテージ衣装や鞭・・それらが虚しく部屋に残されていた。

 そして、哲郎の望む女御主人様には到底なれなかった淑女は普通の幸せを求めて
 出て行き、哲郎は暫しの悲しみよりも恵子の匂いが染み込んだもので感じようと
 、どうしようも無く情けない末路を歩んでいくのだった。

                 終わり