回 想

作者 namelessさん
「…それじゃ、私は近所のスーパーに、夕飯の買い物に行ってくるわね」
 妻の奈緒子にそう言われた吉沢智宏は、すがりつく様な目で彼女を見上げ、行かないで欲しいと、訴えようとした。
「ムグゥ、モガァ」


しかし、床に正座している智宏の口からは、意味不明のくぐもった呻き声しか、出なかった。彼の口には、奈緒子の汚れたパンティが詰め込まれ、洗濯前のパンティストッキングで猿ぐつわされて、更にもう一枚の汚れたパンティが顔に被されていた。
 奈緒子は、被せているパンティの汚れのひどいクロッチ部分が、智宏の鼻に当たるよう、パンティの位置を調整すると、
「正座の姿勢を崩さずに、良い子で待っているのよ」
と言い残し、部屋を出て行った。
 
智宏の首が、がっくりとうなだれた。彼は首輪を着けただけの全裸で、両手は革手錠で後ろ手に拘束され、両足首も革手錠で拘束されて、両手と両足首は革紐でしっかり括りつけられていた。これでは嫌でも、正座の姿勢を取るしかない。
 智宏が壁の時計を見ると、午前11時になっていた。奈緒子が買い物から帰るのに、どんなに早くても三十分以上は掛かるだろう。足の痺れに耐えられなくなったら、体を横倒しにすればいいのだが、そうすると自力で正座の姿勢に戻るのは難しい。奈緒子が戻って来た時、横になっていたら、それを口実に彼女からどんな酷いお仕置きを受けるか、想像もつかない。
 放置プレイなんて、酷い…智宏は心の中で愚痴をこぼしながら、正座を続けた。しかし、彼の股間のものは、天に向けて硬くそびえ立っていた。
 口に詰められたパンティの汚れが、苦味と酸味を伴った凄く生臭い味で、智宏の舌を強く刺激し、顔に被せられたパンティの、鼻に当てられたクロッチ部分の汚れが、饐えたような強烈な臭いで、彼の鼻を痺れさせ、頭をクラクラさせていた。
 普通の男であれば、とても耐えられない屈辱だが、マゾヒストの智宏にとっては、堪らない喜びだった。奈緒子は直接手を下さずとも、二枚の汚れたパンティだけで、智宏の味覚と嗅覚を制圧し、彼を完全に支配下に置いていた。


智宏は、奈緒子の強い臭いと生臭い味に耽溺しながら、彼女と知り合い、マゾヒストに仕込まれた頃を、ぼんやりと回想した。
 
今年36歳になる智宏と、同い年の奈緒子が知り合ったのは、三年前になる。ウェブデザイナーの智宏が、取引先の会社で打ち合わせしていると、OAリース会社に派遣社員で営業をしていた奈緒子が、訪ねて来たのだった。

彼女が取引先の担当社員に、新型機器のリースを勧める際に、たまたまその機器の知識があった智宏が口添えしてくれたおかげで、商談がスムーズに成立したのだった。

智宏に感謝した奈緒子は、彼と連絡先を交換し、二人は一緒に食事をした。それから、智宏は奈緒子とたびたびデートするようになった。そして、彼女の夫は一人娘の玲奈が幼稚園児の五年前、交通事故で亡くなり、今は女手一つで娘を育てているシングルマザーである事を、彼女から教えられた。

イケメンだが内向的な性格の智宏は、家に引きこもり気味で、パソコンをずっといじっていた一種のオタクだったために、女性とつき合った事が無く、なかなかの美人で、何事にも積極的な溌剌とした奈緒子に、急速に惹かれていった。

ある晩、静かなバーでほろ酔い加減になった智宏は、奈緒子にラブホテルへ誘われた。彼に否応のある筈も無く、喜んで奈緒子について言った。ラブホテルの部屋に入ると、二人は直ぐに服を脱いで、全裸となった。

「奈緒子さん…」

智宏は奈緒子に抱きつこうとしたが、彼女は急に智宏の腕を逆手に取り、床に投げ飛ばした。

「うわぁっ」

不意を突かれた智宏は、背中を強かに床へ叩きつけられ、一瞬呼吸が出来ず、体が動かせなくなった。その隙に、奈緒子は智宏の片腕を引っ張って、うつ伏せにひっくり返すと、ハンドバッグから手錠を取り出し、彼の両腕を背中に回して、後ろ手錠を掛けた。

それから、奈緒子は一旦智宏の体から離れ、ベッドに腰掛けて、床にうつ伏せで横たわっている智宏を見下し、声を掛けた。

「私、学生時代は合気道部で、二段の腕前なの…なかなかの投げ技でしょう」

「ううっ、奈緒子さん、一体何を…?」

ようやく口が利けるようになった智宏が、上目遣いで奈緒子を見上げ、苦しそうな声で問い掛けた。

「智宏さん、ごめんなさいね…私、男の人を自由に扱えないと、気が済まないのよ。私に服従してくれたら、手錠は外してあげるわ」

智宏は怒りの表情を浮かべ、後ろ手錠の不自由な体をよじらせ、何とか立ち上がった。

「一体何を、訳の分からない事を言っているんだ!さっさと手錠を外してくれ!」

智宏は怒って、ベッドに腰掛けている奈緒子に詰め寄ったが、彼女は全く意に介さなかった。

「だから、私に服従してくれたら、外してあげるってば」

奈緒子は立ち上がり、智宏に抱きつくと、体をひねって彼をベッドに押し倒した。奈緒子は野獣の様に智宏の唇を貪り、彼の目を白黒させた。

「うふっ、乱暴して、ごめんなさいね…その代わり、凄く気持ちよくさせてあげる」

奈緒子の唇と舌は、智宏の首筋を這い、彼の乳首に移った。奈緒子は、智宏の乳首を吸いながら舌先で舐め、彼女の柔らかな手が、彼の股間をまさぐる。奈緒子の豊満で熟れた体が密着され、敏感な箇所を刺激された智宏の口から、切ない吐息が漏れた。

「ああっ…」

奈緒子は、智宏の乳首を舐めながら、彼の硬く屹立したものを、柔らかでしなやかな指を使って、ゆっくりとしごく。

「うああっ…」

智宏が快感に喘ぐと、奈緒子の魅惑的な唇は更に下へ移動し、股間で硬くそびえ立っているものをくわえ込んだ。奈緒子は、智宏のものをくわえたまま、頭を上下にさせながら、舌を動かした。同時に、柔らかな手で陰嚢を撫でさすりし、揉みほぐした。

「うわぁーっ」

あまりの快感で果てそうになり、智宏の口から悲鳴が漏れた。奈緒子は、智宏の硬く屹立したものから口を離すと、そこの敏感な箇所に、触れるか触れないかの微妙なタッチで爪先を滑らせた。同時に、もう片方の手で、これも触れるか触れないかのタッチで、陰嚢と肛門の間の敏感な箇所に、指の腹を滑らせる。奈緒子は、このじらすような愛撫を、延々と続けた。

遂に智宏は、自分を手錠で拘束して、体を弄んでいる奈緒子に懇願した。

「ああっ…お願いです。いかせて下さい、お願いですから…奈緒子さん」

奈緒子は悪魔的な笑みを浮かべて、答えた。

「ええ、いいわよ…私に絶対服従する奴隷になってくれればね。どう、私の奴隷になる?」

智宏は苦しげに顔を歪め、首を横に振った。

「い、嫌だ!絶対に嫌だ!女の奴隷になんか、絶対にならない!」

奈緒子は肩をすくめ、智宏の体から離れた。そして、智宏のスラックスから、革ベルトを引き抜いた。

「こんなに気持ちよくさせてあげたのに、随分と恩知らずな事を言うわね…それなら、次は痛くしてあげるわよ!」

奈緒子は革ベルトを振り上げると、思い切り智宏の下腹を打ち据えた。

「ウギャアーッ」

焼けつく様な痛みに、智宏は悲鳴を上げ、芋虫みたいに体を丸めて苦しんだ。奈緒子は、智宏の悲鳴と革ベルトの手応えに興奮し、顔を上気させ、目を吊り上げ、豊かな乳房を揺らせて、革ベルトを振るい続けた。

「ヒィッ、ヒイィッ、止めて、許して…」

智宏は悲鳴を上げて、ベッドの上を転がったが、逆に全身を万遍なく打たれるだけだった。奈緒子が革ベルトの鞭打ちを止めた時、智宏の体中に赤い筋が走っていた。

奈緒子は、ベッドで仰向けで喘いでいる智宏の股間を見て、笑い声を上げた。

「アハハハ、さっきまではち切れそうに大きくしていたのに、すっかり萎えているじゃないの。余程痛かったのね…もう一度、大きくしてあげるわ」

奈緒子は革ベルトを床に放ると、バンドバッグから小型のバイブレーターを取り出した。彼女は智宏の股間をまさぐり、バイブを彼の肛門に当てがうと、スイッチを入れた。ビィーンと振動音が響き、智宏の肛門に強い刺激が与えられた。

「ウワアァーッ」

神経が集中している肛門に、バイブの激しい振動を与えられた智宏は、半ば泣き声で悲鳴を上げた。しかし、彼の股間のものはムクムクと隆起し、再び硬く屹立した。奈緒子は肛門にバイブを当てがいながら、片方の手で屹立したものを握り、ゆっくりとしごき始めた。

「あうっ、あううっ、ああっ」

堪らない快感に、革ベルトによる鞭打ちの痛みを忘れた智宏は、涎を垂らしながら、喘ぎ声を上げた。奈緒子は、智宏のものを柔らかな手でしごきながら、彼を嘲り、罵倒した。

「ふんっ、お前は自分を痛めつけた女の手で、快感に悶えているのよ…男のくせに恥ずかしくないのかい!最低の変態だよ、お前は!」

奈緒子の罵声は、智宏の胸を深く傷つけ、目に涙を浮かべさせた。しかし、それでも智宏は、快感には勝てず、喘いで身をよじらせた。

後ひと擦りで果てるというところで、奈緒子は智宏のものから手を離し、バイブのスイッチを切って、彼の体から離れた。そして、床の革ベルトを手にすると、キッとした目つきで智宏を睨みつけ、恐ろしい事を告げた。

「私がお前のあそこを大きくしてあげたのは、お前を気持ちよくさせるためじゃないのよ…大きくしないと、叩きにくいからさ!」

奈緒子は革ベルトを振り上げると、智宏の硬くそそり立っている股間のものを、情け容赦無く打った。

「ギャアァーッ」

硬くなって敏感になっているものを、革ベルトで思い切り打たれ、智宏は激痛で海老反りになり、獣じみた絶叫を上げた。奈緒子は、智宏の苦悶に構わず、二打目を放った。

「ギョエェーッ」

二打目は、革ベルトが屹立したものに巻き付き、強く引っ張られ、智宏は自分のものがもぎ取られたと錯覚する程の激痛を受けて、喉が破れる程の絶叫を上げた。

「まだまだよ!」

三打目は、屹立したものだけではなく、下の陰嚢も一緒に酷く打ち据えた。

「グゥワアァーッ」

股間から下腹に拡がっていく、凄まじい激痛に、血を吐く程の絶叫を上げた智宏は、目から涙をボロボロこぼし、もがく芋虫の様にじたばたと体を曲げ伸ばしして、苦しみ悶えた。奈緒子は、智宏の苦悶する姿を、楽しそうに眺めていた。

しばらくして、智宏が少し落ち着くと、奈緒子は革ベルトで床を叩いて、彼に命じた。

「いつまで偉そうに、ベッドに寝ころんでいるのよ!さっさとベッドから降りて、床に正座おし!」

「ヒッ、ヒィッ、はい、ただいま…」

革ベルトの音に脅えた智宏は、痛みで引きつる体を無理に動かし、後ろ手錠の不自由な体をよじらせ、何とかベッドから降りて、床に正座した。智宏が正座すると、彼の顔の位置が、全裸で革ベルトを手に、仁王立ちになっている奈緒子の股間の高さになった。智宏には、目前の奈緒子の濃い繁みが、自分を威圧しているように感じられた。

奈緒子は、革ベルトを二つ折りにすると、両端を強く引き、パシーンと音を立てた。

「さあ、私に絶対服従する奴隷になる?それとも、断る?はっきり答えなさい!」

革ベルトの音を聞かされ、奈緒子から強い口調で問い詰められた智宏は、震え上がって答えた。

「な、なります…奈緒子さんに、絶対服従する奴隷になります…」

奈緒子から、体がとろけるような快感と、体が引き裂かれるような苦痛を交互に味わされた智宏は、既に正常な判断力と思考力を失っていた。今の智宏は、奈緒子が心底恐ろしかった。彼女の機嫌を損ねないようにと、それだけを願っていた。

智宏の返事を聞いた奈緒子は、上機嫌になった。

「そうなの、私の奴隷になるのね…これからは、お前を男奴隷と呼ぶわよ。私の事は、奈緒子様とお呼び…随分、汗をかいているわね。お前の体を、シャワーできれいにしてあげる。男奴隷、さっさとお立ち!」

奈緒子に命じられた智宏は、ふらつきながら立ち上がった。奈緒子は革ベルトを床に放ると、智宏の股間のものをむんずと掴んだ。

「こっちにおいで、男奴隷!」

奈緒子は、掴んだ智宏のものを引っ張り、浴室に向かって行った。股間のものがちぎり取られそうな痛みに、智宏は腰を突き出した情けない格好で、

「ああ、待って、待って下さい…」

と奈緒子に哀願し、よたよたと惨めについて行った。

浴室に入ると、奈緒子は早速シャワーを使って、智宏の全身の汗を流した。やや熱めのお湯が、全身に刻み込まれた赤い筋に染み、智宏は顔をしかめた。奈緒子は一旦シャワーと止め、智宏に屈辱的な命令を下した。

「男奴隷、正座して、顔を上にお向け!」

智宏が命じられた通りにすると、奈緒子は彼の顔に跨って、仁王立ちとなり、自分の陰唇を彼の口に押し付けた。

「私の下の口へ、奴隷のキスを特別に許してあげる…さっさとお舐め!」

智宏はおずおずと舌を伸ばし、奈緒子の陰唇を舐め始めた。奈緒子は智宏を虐めて昂ったのか、陰唇は赤く充血して、秘肉がめくれ、臭いのきつい淫液がとめどなく湧き出た。智宏は咽せ返りそうになったが、必死に舌を動かし、彼女の陰部を舐め回した。

奈緒子は、智宏にいい加減舐めさせたところで、声を掛けた。

「男奴隷、舐めるのは、もういいわ…お前が私の奴隷になった契りに、おしっこを飲ませてあげる。口を大きくお開け!」

智宏は戦慄したが、奈緒子にはとても逆らえない。ためらいながらも口を開くと、次の瞬間、奈緒子の陰唇から尿が噴き出た。

「さあ、こぼさないように、お飲み!」

智宏は、目を白黒させながらも、黄色い奔流を飲もうとした。しかし、予想以上にアンモニア臭がきつく、喉につっかえて、半分以上こぼしてしまった。しかし、残り半分は智宏の喉を焼き、胃に重く溜まっていった。その不快な感覚が智宏に、奈緒子の便器にまで落ちぶれてしまった事を実感させ、彼の体を屈辱で震わせた。

奈緒子は排尿を終えると、智宏に強い口調で命じた。

「おしっこを飲み終わったら、いちいち言われなくても、舌で後始末おし、男奴隷!」

智宏の目から屈辱の涙がこぼれたが、奈緒子に逆らえる筈も無く、舌を伸ばして、彼女の尿で濡れた陰部を舐め始めた。智宏の舌に、改めてアンモニア臭の強い尿の刺激的な味が拡がり、彼の気分をどん底まで落ち込ませた。

「男奴隷、お前は私のおしっこを飲んだのよ…もう、奴隷以下の便器にまで落ちた事を、忘れるんじゃないわよ。オホホホ…」

奈緒子の勝ち誇った笑い声が、落ち込んでいる智宏の頭へ虚ろに響き、彼の精神を奈落の底に突き落とした。

奈津子は尿にまみれた智宏の顔と体をシャワーで洗い流して、自分もシャワーを簡単に浴び、彼をつれて浴室を出た。彼女はバスタオルで自分の体を拭いてから、智宏の体も拭いてやった。そして、ハンドバッグから鍵を取り出し、ようやく智宏の手錠を外した。

智宏は、拘束を解かれて自由になったが、奈緒子に反抗する気力は既に喪失していた。智宏が呆然とつっ立っていると、奈緒子が不意に抱きつき、彼をベッドに押し倒した。

「うふふ、痛い目ばかり遭わしちゃったから、今度は気持ちよくさせてあげる」

奈緒子は、智宏に情熱的なディープキスをすると、蛇のように絡み付き、彼の性感帯を巧みに刺激して、股間のものを硬く奮い立たせた。奈緒子は、智宏の硬く屹立したものに跨ると、一気に腰を落とした。彼女は荒馬のように激しく動き、智宏をたちまち限界まで追い込んだ。

奈緒子が、背を仰け反らせて絶頂を迎えたのと、智宏が下半身がとろけるような快感で果てたのは、ほぼ同時だった。二人は、ラブホテルのベッドの上で固く抱き合い、互いに激しく唇を貪りあった。



この一度の強烈な体験で、智宏はすっかり奈緒子の虜となった。奈緒子から連絡があると、指定された場所へ、忠犬のように馳せ参じた。

奈緒子は智宏を、普通のラブホテルではなく、SMの設備がある特殊なラブホテルに誘うようになった。奈緒子は智宏に、鞭打ち・顔面騎乗・人間馬・アナル責め・尿道責め・人間便器等と、あらゆる責めを加えた。彼女の責めの巧みなのは、最初は軽く行い、智宏の反応を見ながら、徐々にハードにして、最後には屈辱の射精を強いるところだった。

奈緒子の責めを受け続けた智宏は、もう普通のセックスでは興奮出来なくなり、彼女に忠実な奴隷である、マゾヒストに調教されてしまったのだった。

智宏と奈緒子がつき合い始めてから一年後、二人は結婚した。奈緒子の指示で、智宏はマンションを引き払い、彼女の家に転がり込んだ。その家は、奈緒子が亡き夫と建てたもので、前夫の死亡保証でローンは相殺して無くなり、完全に彼女の持ち家となっていた。

智宏が初めて彼女の家を訪れた時、彼女はある一室に案内した。その部屋は完全防音仕様で、フローリングの床には、エアロバイク・けん垂台・腹筋台等のフィットネス用具以外に、荷物・家具等は何も置いていなかった。

「うふふ、この部屋は家を建てた時に、前の夫が自宅で運動するという名目で、特別に施工させたの…夫は真性のマゾヒストでね。この部屋は、本当は調教部屋なのよ。壁のクローゼットには、鞭や手錠等の色々な責め道具を収納しているわ。私はサドルに夫の頭を固定して、お尻で顔面を圧迫しながら、エアロバイクをこいだり、夫をけん垂台に吊り下げて鞭打ったり、腹筋台に拘束してローソク責めやアナル責めをしたりして、喜ばせてあげたの。智宏さんも、存分に楽しめるわよ…」

奈緒子の説明を聞いて、智宏は唖然とした。奈緒子の説明では、前夫とまだ普通の恋人同士だった頃、奈緒子の素質を見抜いたマゾヒストの前夫が、最初は遊びのような軽いソフトSMから始めて、彼のリードで徐々に本物のハードSMに移行し、彼女のサディスティンとしての才能を開花させたという事だった。

「…娘の玲奈が生まれてからも、夫とSMプレイを楽しんでいたけど、ある晩、興が乗り過ぎて、夫を夜通し責めた事があったの。翌朝、寝不足で出勤した夫は、交通事故で亡くなったわ…警察から、事故原因は夫の居眠り運転だと聞かされ、私はひどく落ち込んで、しばらく立ち直れなかった…」

奈緒子の話は続いた。

「それでも、一人娘の玲奈をきちんと育てて、生活しないといけないから、夫が亡くなってからの五年間、色々な派遣の仕事を転々としながら、シングルマザーで一生懸命働いてきたの。玲奈には、随分寂しい思いをさせたけど…だから、智宏さんと結婚して、よかったわ。玲奈には父親が出来たし、私も母親として、玲奈に長く接してあげられるし、智宏さんの仕事は在宅ワークが多いから、夜通し責めても、居眠り運転の心配は無いしね」

奈緒子の話を聞いた智宏は、些か複雑な表情になった。確かに、彼はウェブデザイナーという仕事柄、会社には打ち合わせ等で週二日程出勤すればよく、他の日は自宅でウェブデザインの作業をしていた。

結婚後、奈緒子は派遣の仕事を減らして、家事と娘の玲奈の教育に力を注いだ。今まで、家で一人寂しく過ごす事が多かった小学四年生の玲奈は、父親が出来た事に喜び、智宏によく懐いてくれた。智宏も、玲奈を実の娘のように可愛がった。

奈緒子が智宏を調教するのは、玲奈が熟睡している真夜中の時もあったが、彼女が小学校に行っている日中が殆どだった。玲奈が家にいる時は、智宏も奈緒子も、良き父親・良き母親として、彼女に優しく接した。しかし、玲奈が学校に行くと、二人は絶対権力を持つ残酷な女主人と、絶対服従する哀れな男奴隷の関係に様変わりした。完全防音の調教部屋で、智宏がいくら大声で泣き喚いても、奈緒子は情け容赦無く、彼を責め抜いた。

こうして二年間があっという間に過ぎ、玲奈は私立中学受験に励む、小学六年生の美少女に成長した。



全裸の正座姿で放置されて、ぼんやりと回想に耽っていた智宏が、足のしびれを感じ始めた頃、調教部屋のドアノブが、カチリと音を立てて回った。

ようやく戻って来てくれた…智宏がほっとして、壁の時計を見ると、時刻は11時10分だった。まだ、10分しか経っていない。

おかしい、早過ぎる…智宏が怪訝に思うと、ドアを開けて部屋に入って来たのは、娘の玲奈だった。智宏は驚愕して、目を見開いた。

まだ学校がある時間の筈なのに、どうして…智宏が驚いているのに構わず、玲奈はスタスタと近づき、全裸で正座している彼の前にしゃがんで、話し掛けた。

「うふふ、お義父さん、凄い格好ね…お母さんにされたの?」

智宏は、恥ずかしさで顔を真っ赤にして、『駄目だ、見ちゃいけない。部屋から出てくれ!』と言ったつもりだったが、パンティを口に詰め込まれて、パンストの猿ぐつわをされているので、

「ムガァオ、ムゴォウ」

と意味不明の、呻き声にしかならなかった。

「お義父さん、何言ってるの?意味わかんなーい」

玲奈はおどけるように言うと、智宏の顔に被されたパンティを剥ぎ取り、パンストを解いて外し、彼の口に詰め込まれたパンティを引っ張り出した。

智宏は、ゲホッゲホッと咽せると、紅潮した顔を伏せて、恥ずかしそうに言った。

「玲奈ちゃん…訳は後で説明するから、とりあえず部屋を出てくれ…」

しかし、玲奈は小悪魔の微笑を浮かべ、首を横に振った。

「そんなの嫌よ。お義父さん、今更隠さなくてもいいわ…お義父さんは、お母さんの奴隷なんでしょう?」

「ええっ!?」

思いがけない事を言われた智宏は、驚いて顔を上げ、玲奈を見つめた。

「一週間位前、夜中に目が覚めて、喉が渇いてたから、台所に行ったの。そうしたら、この部屋から変な声が聞こえたので、少し開いていたドアの隙間から、中を覗いてみたのよ…」

しまった、ドアをよく閉めてなかったのか…智宏は、臍を噛んだ。

「部屋の中では、下着とブーツだけのお母さんが、真っ裸で四つん這いのお義父さんに跨って、『もっと速くお回り、マゾ豚!』と叱って、お義父さんのお尻を鞭で叩いていたわ…凄く吃驚したけど、目が離せなかった。そしてお母さんは、へたばったお義父さんの頭をブーツで踏みにじって、もっと酷く鞭で叩いた…その後、お母さんは、お尻でお義父さんの顔を押し潰したり、お義父さんのお尻に何か突っ込んだり、お義父さんにおしっこを飲ませたりしていた…ああっ、これが学校で友達が言っていたSMで、お母さんが女王様、お義父さんが奴隷なんだって、分かったの…」

智宏は、玲奈の話を聞いて、自分の痴態を見られていた衝撃と、今時の小学生がSMを話題にしている驚きで、目を白黒させた。玲奈は、話を続けた。

「それから、私は自分の部屋に戻ったけど、ベッドに入っても、なかなか眠れなかった。おかげで、次の朝は寝坊して、お母さんに叱られちゃったわ…お義父さんとお母さんが留守の時、この部屋に入って、壁のクローゼットを開けてみたら、鞭や手錠やローソクとか、他にも何だかよく分からない道具が沢山あって、驚いちゃった。でも、それを見て、何だか変な気分になってきたの…私もお母さんみたいに、お義父さんを虐めてみたいって…」

「な、な、何を言ってるんだ!玲奈ちゃんは、まだ小学生だろう。馬鹿な事を、考えるんじゃない!」

智宏は、玲奈の話に驚きながらも、父親として精一杯注意したつもりだった。しかし、玲奈は全く意に介さずに笑い出し、

「アハハハ、お義父さん、真っ裸のそんな格好で言われても、全然心に響かないわよ」

と言って、智宏の股間のものに手を伸ばした。

「ああっ、い、いけない…」

玲奈は、智宏の硬く屹立したものを掴むと、ゆっくりしごき始めた。

「男の人は興奮すると、おちんちんが硬くなるって、友達が言ってたわ…お義父さんは、手足を括られて、興奮しているのね。やっぱり、変態だわ」

智宏は、玲奈の手を払い除けたかったが、手足を拘束されていては、それも出来ない。玲奈の小さく柔らかな手でしごかれているものは、更に硬度を増し、智宏は果てそうになった。

「あうっ、止めて、止めてくれ…玲奈ちゃん、お願いだから…」

智宏は恥も外聞も無く、娘の玲奈に哀願した。玲奈は、智宏の硬いものをしごきながら、ニヤリと小悪魔の笑みを浮かべ、

「お義父さんが、私の言う事を何でも聞いてくれたら、止めてあげる…私の言う事を聞く?どうするの?」

と訊ねた。

「ああっ、聞く。言う事を聞くから、止めてくれ…」

後もう少しで射精しそうになった智宏は、情けない声で、玲奈に屈伏した。満足そうに微笑んだ玲奈は、智宏の屹立したものから手を離し、彼はため息をついた。

すると玲奈は、智宏の目前で、何の恥じらいも無く、スカートを捲り、ショーツを脱いだ。それから、脱いだショーツを裏返し、汚れているクロッチ部分を、智宏の口元に突き出した。

「お義父さん、私のパンツ、黄色と茶色の染みが付いて、汚れてるでしょう…舐めて、きれいにして!」

智宏は、さすがに驚いて、玲奈に言い返した。

「そんな事は出来ないよ、玲奈ちゃん…」

玲奈は、キッと柳眉を逆立てると、智宏を怒鳴り付けた。

「何よ!私の言う事を聞くって、さっき言ったばかりじゃないの!約束を破るつもり!?それに、お母さんのパンティはしゃぶれるくせに、私のショーツは舐められないなんて、どういう事?私のショーツが、そんなに汚いの!?」

玲奈はショーツを床に放ると、智宏から一旦離れた。そして、壁のクローゼットを開け、中から黒光りする、本革の一本鞭を取り出した。

玲奈は智宏のところに戻ると、一本鞭を振り上げ、

「私のショーツを舐めないと、鞭で打つわよ!」

と言って、正座している智宏の傍の床を、強く鞭打った。

「ヒイィッ」

奈緒子から一本鞭の威力を体に教え込まれている智宏は、鞭音を聞いて悲鳴を漏らし、恐怖で縮み上がった。玲奈は、再び一本鞭を振り上げ、智宏に訊ねた。

「私のショーツを舐める?それとも、鞭で打たれる?どっちにするの!?」

「ヒィッ、な、舐めます。玲奈ちゃんのショーツを舐めます…」

鞭に脅えた智宏は、玲奈へ媚びるように答えた。智宏の返答を聞いた玲奈は、笑みを浮かべて、振り上げた一本鞭を下ろした。彼女は、床のショーツを手にして、汚れたクロッチ部分を智宏の口元に押し付けた。

「それなら、さっさと舐めなさいよ!」

玲奈に怒鳴られた智宏は、止むを得ず舌を伸ばし、彼女の汚れたショーツを舐め始めた。実の娘のように可愛がっていた、まだ小学生の玲奈に鞭で脅され、汚れたショーツを舐めさせられる、度を超えた屈辱で、智宏の目に涙が浮かんだ。

アンモニア臭を伴ったほのかな尿の味と、茶色い汚れの臭気を伴ったえぐみのある味が舌に拡がり、智宏の惨めさを倍増させた。

玲奈は、智宏にショーツをたっぷりと舐めさせて、汚れが薄くなったのを確認し、手にしていたショーツと一本鞭を床に放った。そして、智宏の目の前で恥ずかしげも無く、スカートを脱ぎ捨て、下半身丸出しになった。

目を丸くしている智宏の髪を、玲奈は両手で掴み、彼の顔をやや前屈みに、自分の陰部へ引き寄せた。

「お義父さんがショーツを舐めているのを見てたら、何だか変な気分になっちゃった…今度は、私のここを直接舐めてね」

智宏は泣きそうになったが、一度玲奈に屈伏してしまった彼は、既に逆らう気力を喪失していた。智宏は舌を伸ばし、まだ陰毛の淡い、すべすべした玲奈の陰部を舐め始めた。玲奈は腰を揺らして、智宏の舌使いを楽しんだ。

しばらくすると、玲奈は、

「ああっ、あうーっ」

と声を上げ、引き寄せていた智宏の頭を後ろに突き放し、彼を床へ仰向けに倒した。玲奈は、上気した頬を手で押さえると、智宏に恐ろしい事を言った。

「お義父さんに舐められて、変な感じになっちゃった…おしっこしたくなったから、全部飲んでね」

智宏は仰向けのまま、震え声で答えた。

「そ、そんな…玲奈ちゃん、おしっこなんて、飲めないよ…」

すると、玲奈は床の一本鞭を手にして振り上げ、仰向けに倒れている智宏の下腹を、強かに打ち据えた。

「ウギャアァーッ」

下腹を切り裂かれたような激痛と、内臓まで響く衝撃で、智宏は絶叫を上げて、苦悶した。

「何よ、お母さんのおしっこを、飲んだくせに!どうして、私のおしっこは飲めないのよ!私を子供だと思って、馬鹿にしてるんでしょう!」

玲奈が再度鞭を振り上げたのを見て、智宏は震え上がり、慌てて懇願した。

「ヒイィッ、打たないで、鞭だけは許して…飲みます、玲奈ちゃんのおしっこを飲みます…いえ、飲ませて下さい。玲奈ちゃんのおしっこを、頂かせて下さい…ですから、鞭だけは勘弁して下さい…」

娘で、まだ小学生の玲奈に哀れみを請うのは、屈辱の極みであったが、背に腹は替えられない。鞭打ちから逃れられるのなら、智宏は玲奈に何でもするつもりになっていた。

智宏が完全に屈従する姿を見た玲奈は、一本鞭を床に放り、

「キャハハ、お義父さんは、そんなに私のおしっこを飲みたいの?だったら、たっぷりおしっこを飲ませてあげるね。私って、親孝行でしょう?変態のお義父さん」

と智宏を嘲笑して、彼の顔に跨った。

玲奈の股間を仰ぎ見た智宏の頭に、彼女のかん高い嘲笑が反響し、屈辱で胸がズタズタに切り裂かれた。玲奈が腰を下ろし、彼女のすべすべした陰部が迫って来るのを、智宏は惨めな気持ちで見つめていた。

「お義父さん、口を開けてよ。私のおしっこが、飲みたいんでしょう。早く開けて!」

自分の顔にしゃがんだ玲奈から促され、智宏は情けない思いで、おずおずと口を開いた。しかし玲奈は、なかなか排尿しなかった。

「うーん、おしっこしたいんだけど、出ないわね…」

玲奈は、困ったような口調でつぶやいた。さすがに玲奈も、男の口に排尿する初めての体験で、緊張して、尿が出ないようだった。智宏は少しほっとして、このまま玲奈が排尿を諦めてくれるのを、期待した。

しかし、次の瞬間、玲奈の陰部から、不意に尿が勢いよく噴出した。

「ううっ」

智宏は、口中に注ぎ込まれた黄色い奔流を、大慌てで飲み始めた。母親の奈緒子に負けず劣らず、強いアンモニア臭を伴った刺激的な味の尿は、智宏の喉を焼き、胃に鉛のように溜まっていった。

遂に小学生の娘の便器にまで、落とされてしまった…智宏は玲奈の尿を飲み続けながら、自分がとことん貶められたのを感じ、目から涙がこぼれた。

長い排尿を終えた玲奈は、智宏の顔を覗き込み、からかうような口調で侮蔑した。

「あら、お義父さん、泣いてるの?うふっ、娘におしっこを飲まされて、泣かされるなんて、それでも父親のつもり?本当に大人なの?もう、お義父さんは、父親も大人も辞めて、玲奈のおまるになったのよね。アハハハ、おっかしーい」

玲奈の侮蔑は、智宏の胸を深く抉り、彼の目から涙が止まる事は無かった。屈辱の涙を流している智宏に、玲奈は追い打ちを掛けた。

「ちょっと、お義父さん、子供みたいに泣いてないで、ここを舐めて、きれいにしてよ!おまるの後は、ウォシュレットになってね」

腑抜けのようになった智宏は、玲奈に何も言い返せず、首をもたげて舌を伸ばし、尿で濡れた彼女の陰部を舐め始めた。改めて舌に拡がる、尿の刺激的な味が、娘に便器にされた自分の惨めさを再認識させ、奈落の底まで落とされた気分になった。

その時、ドアが開き、奈緒子が部屋に入って来た。壁の時計は、11時35分になっていた。

「男奴隷、良い子にしてた…れ、玲奈!?一体、何をしてるの!?学校は、どうしたの?」

一人娘の玲奈が下半身丸出しで、智宏の顔面にしゃがんでいる姿を見た奈緒子は、驚愕して、上ずった声を出した。玲奈はしゃがんだまま、奈緒子に顔を向け、明るい声で答えた。

「お母さん、お帰りなさい。先生達は、明日の学校行事の準備があるから、今日は午前中のホームルームだけで、学校は終わったの…家に帰ったら、お義父さんが面白い格好をしてたから、ちょっと遊んでもらったのよ」

奈緒子は、驚きで口をパクパクさせたが、何とか落ち着きを取り戻して、玲奈に話し掛けた。

「…とにかく、立って服を着なさい!それと、遊んでもらったって、一体何をしてたの?」

玲奈は、智宏の顔から立ち上がり、彼の体から少し離れ、舌をチロッと出して、答えた。

「お義父さんがね、私のおしっこを飲みたいって言ったから、飲ませてあげたの…結構、気持ちよかったわよ」

ち、違う…智宏は奈緒子に説明しようとしたが、彼女から凄まじい怒りの目でギロリと睨まれ、恐怖ですくんでしまい、声が出せなかった。

奈緒子はスタスタと仰向けに倒れている智宏に近づくと、彼の髪を両手で掴んで引っ張り上げ、正座の姿勢に戻した。そして、目から火花が散る程の強烈な往復ビンタを、何度も繰り返した。

「ヒィッ、ヒィッ」

奈緒子は、哀れな悲鳴を漏らす智宏に、ビンタを張りながら、怒鳴り付けた。

「まだ小学生の玲奈に、変態の真似をさせるなんて、この恥知らず!本当に最低の変態だね、お前は!」

奈緒子がようやくビンタを止めた時、智宏の両頬は真っ赤に腫れ上がっていた。傍で見ていた玲奈に、奈緒子は厳しい口調で指示した。

「玲奈、いつまでもそんなはしたない格好をしてないで、きちんとスカートを履いて、この部屋から出なさい!」

しかし、玲奈は悪戯っぽい笑みを浮かべ、首を横に振った。

「お母さんばかり、お義父さんを虐めて楽しむなんて、ズルいわ。私にも、お義父さんを虐めさせて、遊ばせてよ」

「な、何を言ってるの、玲奈!?」

奈緒子が驚きの声を上げると、玲奈は楽しそうに話し出した。

「お母さんは女王様で、お義父さんは奴隷なんでしょう?私、一週間位前の夜、この部屋でお母さんが、お義父さんを虐めているのを、見ちゃったんだ…」

玲奈は、智宏にした話を、奈緒子に繰り返した。

「…だから、私にも楽しませてよ。この事は、誰にも言わないし、受験勉強も、もっと頑張るから」

奈緒子は腕組みをし、しかめっ面で考えをめぐらせた。いくら可愛い娘の頼みとはいえ、玲奈はまだ小学生だし…玲奈には、こんな倒錯の世界には関わらず、立派なレディに育って欲しかったのに…。

しかし、玲奈の次の発言が、奈緒子の考えを止めさせた。

「玲奈に虐められて、お義父さんも喜んでいたんだよ。おちんちんを、あんなに硬く大きくして…」

奈緒子が、正座してうなだれている智宏の股間に視線を向けると、彼のものは、玲奈の言う通りに硬くそびえ立っていた。玲奈から耐え難い屈辱を味わされ、奈緒子から強烈な往復ビンタを何度も受けたにも関わらず、興奮して勃起してしまうのは、マゾヒストの悲しい性であった。

カッとなった奈緒子は、床の一本鞭を手にして振り上げ、思い切り智宏の体に叩きつけた。

「ウギャアァーッ」

唸りを上げて、智宏の体に袈裟懸けに絡み付いた鞭は、焼けた刀で体を切り裂かれる様な激痛と、骨まで響く様な衝撃を与え、彼を絶叫させ、悶え苦しませた。

「小学生で娘の玲奈に虐められて、興奮して喜ぶなんて、どこまで変態なのよ、お前は!思い知らせてやるわ!」

怒りの形相で、再び一本鞭を振り上げた奈緒子の前に、玲奈が慌てて立ちはだかった。

「止めてよ、お母さん!ちょっと、落ち着いて。少しは手加減しないと、お義父さんが壊れちゃうじゃないの!」

玲奈に諭された奈緒子は、冷静さを取り戻し、振り上げた一本鞭を力無く下ろした。助けてくれた…ほっと安堵した智宏の耳に、玲奈の恐ろしい台詞が飛び込んで来た。

「お義父さんが壊れたら、私が楽しめないからね…お母さんが、本当にお義父さんを許せない時は、私に言ってよ。私がお母さんの代わりに、お義父さんを虐めて、虐め抜いて、廃人にしてあげるから」

智宏は、まだ小学生の玲奈が、本当に残酷な心を持っている、本物のサディスティンなのを知り、全身に鳥肌が立った。

奈緒子は頭を振ってため息をつき、智宏に近づいて、彼の拘束を全て解いた。そして、厳しい口調で、智宏に言い渡した。

「男奴隷、今日からお前は、私だけじゃなく、玲奈の奴隷になったのよ。お前はもう、夫でも義父でもなく、私達母娘の男奴隷に落ちたんだよ…さあ、玲奈の足元に這いつくばって、奴隷の挨拶をおし!」

智宏は、長く拘束されて痺れている手足を何とか動かし、下半身丸出しで、腰に手をやり、仁王立ちになっている玲奈の足元まで、よろよろと這って行った。そして、玲奈の爪先にキスして、

「玲奈様、今後もこの哀れな男奴隷の体をお使いになって、存分にお楽しみ下さいませ…」

と奴隷の口上を述べた。

玲奈は嬉しそうな笑みを浮かべ、

「お義父さん…いえ、男奴隷、顔を上げて、口を開けてよ」

と命じた。

智宏は言われた通りに、玲奈の足元に正座して、顔を上に向け、口を大きくあけた。すると玲奈は、

「ちょっと、痰がからんでるの…カーッ、ペッ!」

と派手な音を立てて、智宏の口に痰を吐き出した。痰のぬるりとした不快な感触が喉を通り、小学生の娘の痰壺にされた屈辱で、智宏は身震いして、顔を紅潮させた。しかし、彼の股間のものは、硬い屹立を続け、萎える気配が無かった。奈緒子は腕組みをして、まだ小学生の玲奈のサディスティン振りを、感心したように眺めていた。

今まで智宏は、少なくとも玲奈の前では、一家の主人である義父として振る舞うことが出来た。しかし、これからは、奈緒子と玲奈の足元で卑屈に蠢く、最下層の男奴隷に転落し、母娘の二人からいつも虐められて、悶え苦しむ日々を送る運命が決定されたのだった。



終わり